2012年7月13日(金)
雨の降りだした噴火湾岸のカムイチャシをあとにして、車を内陸に向けます。延々と続く丘をいくつも越えて函館本線(山線)沿いの昆布の市街に入ります。この辺りまで来ると雲も切れて、青空が広がっています。強烈な夏の日差しが照りつけ、噴火湾沿いの天気とは対照的です。ここからヘアピンカーブ連続の山道となりニセコ温泉郷を経て、高度をかなり上がった場所に、目的地<五色温泉>がありました。標高750mとのことで、少し肌寒さを覚えますが、熱い湯に入るにはちょうど良いか・・・・。2つある浴 室のうち、奥の<からまつの湯>に入ります。湯船に湛えられた温泉は緑色がかった白濁色。味は、少し苦くてしょっぱい・・・。目に湯が入ると、痛い位染みますが、効能はありそうです。含石膏硫化水素温泉(硫黄泉)で、肌にまとわりつく感触が、疲れをとっていきます。旅に出て、初めて緊張感から解放された感じがします。残念なことに、山上付近はガスがかかり、自慢の展望を楽しむことは出来ませんが、その分温泉を楽しむ事に集中します。風呂を出て、畳の休憩室で冷たいサイダーを飲んで、文庫本を読みながら寝ころび、そして飽きてきたらまた風呂に入る事を繰り返します。それが最高のぜいたくに思えます。
そんなことをしているうちに日も暮れてきます。今夜の宿泊地、長万部に移動します、
JR長万部駅の裏に位置する長万部温泉は昭和30年にガスの採掘中に一緒に掘り当てた温泉です。浴場は銭湯タイプで地元にも広く開放しています。もちろん100%源泉かけ流しのナトリウム塩化物泉です。無色透明との事ですが、少し緑ががっている様に感じます。部屋に戻って、夕食のテーブルを見て驚愕します。カニ、カニ、カニ・・・・・。その物量に怖気づきます。私が1年間に食べる蟹の量を上回る量があります。宿泊+夕食で6000円払って、この予想以上の内容と地獄の責め苦の様なボリュー ムです。これを一人で食べなければなりません。これから長く辛い孤独な闘いが始まります。