7月20日(海の日)
朝、目が覚めると6時30分。雲が多いものの晴れています。携帯目覚ましを4時にセットしていましたが、駄目でした。起床する事は、出来ませんでした。茶ガマ<あけぼの>を撮影するチャンスを活かす事は出来ませんでした・・・。
気を取り直し、ホテルの朝食を摂ってから行動開始します。
本日より青春18切符が使えます。JR高崎駅から長野原行き普通電車に乗り込みます。これから吾妻線に揺られて川原湯温泉へ向かいます。群馬県の川原湯温泉は、数年後には八ッ場ダム完成で温泉街が湖の底に沈む事になっています。今のうちに行かねば悔いが残ると思い、他の魅力的なプランへの思いを裁ち切り来てしまいました。なつかしい木造駅舎を出て15分ほど坂道を上がります。まずは当地を代表する共同浴場<聖天の湯>へ。すでに先客の方が居られます。挨拶すると「どこから来たの?」と話し掛けられ、それをきっかけにその常連さんと話が弾みます。話題は、最近の日帰り入浴客のマナーの悪さについてになりました。湯船の中で弁当を食べたり、無断で入浴中の人の写真を撮ったり(ここは混浴なので女性の写真を隠し撮りしようとする。犯罪です)、無人なのを良いことに料金を払わなかったり・・・。そして常連さん達が、マナー違反を見つけて注意したら逆切れして大声で騒いだり、後でネット上で注意した常連客を誹謗したりするとの事です。傍若無人な<いちげんさん>に対する憤りがどんどんヒートアップしていきます。お湯はあくまで熱く、常連さんの怒りのもどんどん熱くなっていきます。とそこにリュックを背負った若者が浴室に突然現れ、入浴中の我々に何の断りも無く、携帯で写真を撮り始めました。私たちの無防備な姿も写真に撮られたみたいです。男と言えども、黙って裸の写真を撮られる事は、嫌な感じがします。その出来事にも驚きましたが、温和だった、先客さんの表情が大魔神に変わり、私はハラハラしました(古いですが、朝までテレビで爆発寸前の大島監督状態)。いちげんさんは、それから服を脱ぎ、五分程入浴して立ち去りました。その間一言も発しませんでした・・・・。常連客さんは、私に対して吐き捨てるように言います。「18切符のシーズンになると、一人で電車乗り継いでやって来る奴が増えて困るんだヨ!」「18切符で一人で来るやつらは、挨拶も出来ねエ、ロクなのいないな!友達のいない、女もいない、コミュニケーション能力のない、人間的に駄目なやつらなんだよ・・・・。18切符のシーズンだけは常連客でも来ないと言う人も多いんだ。」18切符のユーザーは、多大な迷惑を掛けているようです。が、先ほどの無礼なリュックサック男が18切符ユーザーである証拠は無いのですが(可能性は高いと思います)。
常連さんの怒る気持は充分分かるのですが、私も18切符を使って一人でここに来たので、私の事を言われているようで、少し気まずい入浴タイムとなってきました。話題を変えようと、『ここってダムに沈むんですよねぇ…』と私。『本当なら5~6年後にダムが出来て沈むはずだったんだが…。今度の選挙で民主党が勝ったら、ダム建設中止になって、ここ残るから。鳩山さんがダムの建設現場を見に来て<無駄な公共事業は中止する>とマスコミの前でアジっていたから』と常連さん。現在の政局がこの温泉の運命に影響しているとは驚きました。でも、ダム湖に沈まないのであれば、無理して今日来る事もなかったのに…。熱い湯船に沈みながら、どっと疲れが出て きます。とは言え肩の凝りは少しとれました。でもココロの疲れは余りとれなかったみたいです。