母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

別れの句

2015年05月27日 | 

☆ 猫去りて白い牡丹の花の散る

☆ このみどり今年はうつろ猫遠む

☆ 何悲し芽ぶきいのちのほとばしるを

☆ 猫無きも青葉茂りて花揃う

☆ 深大寺火葬の森に啼く野鳥

☆ 湧水の音する堂に天平仏

☆ はな薫るバラ園の椅子でバラソフト

☆ モンパルナスという名の薔薇の緋の深さ

☆ 音を消し花の香残してたれか去りし

☆ 仰ぐ空季節の雲の湧きはじめ

☆ 十八年の刻印の空雲蒼く

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青葉そよげる

2015年05月14日 | 
光る青葉のしげり
風にそよぐいのちのみち

この風の中に
次々に生れてくる新しい芽
動き出す初めての声たち
謳歌する命の波

そのうねりに
約束のように落ちて消え
年輪を刻みもとの処へ戻ってゆく命のさざなみ

それは底のない宇宙まで広がり
また静寂の中にしずまりやがて
一斉に再び湧きたち繰り返す波

若葉青葉は
繰り返しをやめれない
星のゆらめき いのちの謳歌


青葉しげり青葉そよぐ
空と地の交わるところに
こころと体が場所を入れ替え
不思議な祝福を受ける自然の法則がある
星の間で産み落とされる
いのちの循環がある


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