午睡のラジオから流れた歌
すぎもとまさとの「吾亦紅」
離婚を決めた男が母の墓に参る
やっと別れることができる褒めてくれと
子供のように語りかける
複雑な人生が山の麓の
風寒い秋の独りの墓地で
線香の香りにゆっくり浮かぶ
長い不義理を悔やみ母に詫び
高原の冷たい風を男は体いっぱい受ける
母たちはいつも
言葉なく風のように透明に姿して
我が子の総てを許すだけ
誰にもある悔い 戻れないその日
母の優しさに訴えることの悲しさ虚しさ
それにしても高原に咲く秋の花吾亦紅は
吾も恋う ワレも乞う
生きてきたこのきまま勝手な時間を誰に乞う
母たちはとうに岸を離れ世界を分かち
大空の中をせいせいとして飛び回っているのだ
慎ましい高原の花
吾亦紅 小さな赤い花に心残して
すぎもとまさとの「吾亦紅」
離婚を決めた男が母の墓に参る
やっと別れることができる褒めてくれと
子供のように語りかける
複雑な人生が山の麓の
風寒い秋の独りの墓地で
線香の香りにゆっくり浮かぶ
長い不義理を悔やみ母に詫び
高原の冷たい風を男は体いっぱい受ける
母たちはいつも
言葉なく風のように透明に姿して
我が子の総てを許すだけ
誰にもある悔い 戻れないその日
母の優しさに訴えることの悲しさ虚しさ
それにしても高原に咲く秋の花吾亦紅は
吾も恋う ワレも乞う
生きてきたこのきまま勝手な時間を誰に乞う
母たちはとうに岸を離れ世界を分かち
大空の中をせいせいとして飛び回っているのだ
慎ましい高原の花
吾亦紅 小さな赤い花に心残して