母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

茄子

2024年08月16日 | 
小さな茄子
曲がった茄子
それでも茄子

涼しかった夏のベランダで
紫の花をつけ
実った茄子がありました

猫はなんだなんだとやってきて
ふんふんと匂いを嗅ぎ
首をかしげて去りました

月日去り
茄子を植えても蒸れて育たず
ねこも老いてなくなりました

やさしかった日本の快適な夏よ
あの日の小さな茄子とねこが
けなげに涼風を運びます



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