冬のミラノの朝の街を包む霧
冷たい石畳の通りを人影は黙って歩み
コ―トのシルエットが動く墨絵のようだ
石の建物の間を静かに過ぎるひとりの紳士の
靴音が早朝の静寂をしばし破る
何処から立ち現われるかこの深い霧は
中世の尖塔聳える石の町をすっぽりと包み
濃いミルク色に
すべての景色を描き変えるのだ
遠来の旅人をもやる街中に
非情に置き去りにする霧
西洋の未知の幻をはからずも引き寄せる霧
立ち込めた霧の中では
右も左も白く沈み 何も見えない
夢幻に囲まれた異国の都市
その通りの向こうにかすかに見える
木立の間からいきなり黒いマントを翻し
白い髭老人ダビンチが
歩み寄って来る気がする
昼は雪の山を彼方に臨む
神秘の青い彩色都市ミラノの朝を包む
白い美しい 冬霧
冷たい石畳の通りを人影は黙って歩み
コ―トのシルエットが動く墨絵のようだ
石の建物の間を静かに過ぎるひとりの紳士の
靴音が早朝の静寂をしばし破る
何処から立ち現われるかこの深い霧は
中世の尖塔聳える石の町をすっぽりと包み
濃いミルク色に
すべての景色を描き変えるのだ
遠来の旅人をもやる街中に
非情に置き去りにする霧
西洋の未知の幻をはからずも引き寄せる霧
立ち込めた霧の中では
右も左も白く沈み 何も見えない
夢幻に囲まれた異国の都市
その通りの向こうにかすかに見える
木立の間からいきなり黒いマントを翻し
白い髭老人ダビンチが
歩み寄って来る気がする
昼は雪の山を彼方に臨む
神秘の青い彩色都市ミラノの朝を包む
白い美しい 冬霧