無性に踊りたくなるときがある。たとえば部屋で音楽をかけていると突然踊りだす。それも物凄く稚拙な。
音楽が無くても小躍りする。全てが我流だ。盆踊りのようなものから、ドリフのような踊り、エアロビクス、全盛期のマイコー、といったものまでさまざまなものをこなす。しかし恐ろしく下手糞。進歩がない。とても見ていられないだろう。親に度々見つかる。しかし私は気にしない。むしろ堂々と見せつける。ムーンウォークで指の爪を剥いだこともあった。何が私をここまでそうさせるのか。
そうだ!答えは前世に在るのかもしれない!
ぐはははw馬鹿かおめーは!wくだらねーテレビのみすぎなんじゃねーか!?www ってね…
意外にも私は妖怪とかそういったもんは信じているほうなんですね。UFOみたことありますよ!小学生のときにね!カプセルみたいな黒い物体が空の彼方でくるくる縦回転して飛んでいたんです!親に言ったら軽くあしらわれました。しかし、私は今でもあれはUFOだったと信じている!
…まあ、そんなことはどうでもいいのです。私の前世の話。勝手に想像してみる限り、私の前世は、「しがない旅芸人」であったと思うのであります。方々歩き回って、片田舎で小芝居やら踊りやらやっていたんでしょうな。これは彼が自己流ではじめたものである。しかし客にはまったくうけない。これに関して彼は死ぬまで悩んだのだと思う。体は生まれつき病弱であり、彼は芭蕉のごとく長いこと痔を病んでいた。そして、彼には一人だけ、まあ、助手というか弟子というか、そんな男がいたんですな。弟子は駄目男に一言も文句を言わずに死ぬまで付き添った。熱い男であった。
彼は日本古来の舞踊も好んだ。盆踊りが好きでシーズンになると年がら年中ヨイヨイやっていた。ある村でそこの村娘に恋をするも、結局二人は結ばれることは無かった。決して話を考えるのが面倒になったわけではない。幸せな家庭を築くのも良かったが、彼は芸の道を貫き通そうとしたのだ。
ヨイヨイやってるうちに月日は流れ晩年を迎えた。決して話を考えるのが面倒になったわけではない。冬のある日のこと、彼に最期が訪れた。木枯らしの吹きすさぶ中、突然、孤独な田んぼ道の中で倒れた。「アイゴー!アイゴー!」という言葉を残し、弟子に見守られ眠るように死んでいった。彼は最期まで駄目芸人であった。しかし彼は死ぬまで己の道を貫いた。進歩のない小躍りを周囲の白い目にもはばからず踊りつづけた。死ぬまで踊りを愛した真の芸人であった。
その後、弟子は師の意思を継ぐため、師が独自にあみ出した流派を書にしたためようとしたが、遊郭にばかりいって結局は手付かずのまま死んでしまった。最後には空しさだけが漂っていた。
嗚呼、なんとも悲しいお話でしょう。そして本当にどうでもいい話です。なに書いてるのか自分でもよく分からない。ひどい。まあ、この「しがない旅芸人」の魂が私の中にはあるのでしょうな。ですから、所かまわず踊りたくなる。ヨイヨイ♪私が盆踊りとか好きなルーツもこういうところにあるのではないのかと思うわけであります。
まあ、全部妄想ですけどねw ヨイヨイ♪