「フリーフラデーかぁ」
金曜日、ふと、気づきました。そこで、
中山道広重美術館のHPを検索してみたら、
秋季特別企画展「東海道を行く」をやっていました。
広重は、生涯に20種類以上の東海道のシリーズものを手掛けています。今回は、有名な保永堂版の「東海道五拾三次之内」を中心に、6種類の東海道シリーズから展示しているそうです。
「これは見逃すことはできないなぁ」
ということで、岐阜県恵那市にやって来ました。
市内に入ると、独特の形をした恵那山がよく見えてきました。
着きました。
「えっ!?」
「工事中? やっているのかな」
近づくと、
柱に「観覧無料」の文字。よかった、やっていました。
入館し、受付で「フリーフライデーのチケット」を受け取りました。フリーフライデーとは、地元企業の協力によって入館料が無料になる日のことです。
「年金生活者には、ありがたい」
展示室に向かうと、壁にスポンサー企業の名前が張り出してありました。
水曜日も無料になったようです。
1階展示室には、ここから入ります。
当時、東海道の旅は13泊14日を要したようです。前後二期に分けた展示のうち、今回は7日目以降、掛川から京都までの77作品が展示されました。
1階を鑑賞し終え、続きがある2階展示室に向かいました。
階段を上っていたら、ガラスにこんなものが…
おじさんが足場にのぼっているように見えました。
2階展示室は、廊下の突き当りの右側です。
この美術館では、多くの作品を額に入れて壁につけています。なので作品から数センチの距離で、細部まで鑑賞することができるんですよ。
広重の浮世絵は、江戸末期の庶民の生活の様や当時の風俗を目で見て理解でき、非常に面白いですね。で今回、注目したのは、これです。
「双筆五十三次 荒井」(三代歌川豊国、歌川広重)
江戸時代、「入り鉄砲に出女」を警戒していた関所、中でも静岡県湖西市の新居関所は特に厳しかったそうです。その取り調べの様子を描いたのがこれ。人見女がルーペを手にして確認しています。確認されている人物は、男性なのか女性なのか、想像が膨らみました。
浮世絵を鑑賞したあと、隣りの部屋をのぞきました。ここ、奥に入ると面白いものがあるんですよ。行ってみると、
浮世絵の摺り体験ができるコーナーです。
手前で練習して、奥で本格的に摺ります。誰もいなかったので、挑戦してみると、
ほら、この出来栄え。
いいお土産ができました。
この日、美術館に滞在したのは1時間ちょっと。この間の来館者は、への次郎を除くとゼロ人。無料だというのに…。美術館の行く末が心配になって来ました。