元同僚に貸していた本を受け取りに行った日、ランチのあと、お礼にと美術館に連れて行ってもらいました。
やって来たのは長久手市にある名都(めいと)美術館。元同僚は招待券を持っていました。
駐車場に着いて見上げると、秋の空らしく青空に鱗雲。
美術館の入口は、向こうのようです。
小径を通って行くと、
表に回って来ました。
次々と来る来館者の後について、我々も入って行きました(館内撮影禁止)。
今回の展示は「没後15年 平山郁夫ー久遠の理想を追うー」。平山郁夫の没後15年にあたる今年、全国屈指の平山コレクションを誇る佐川美術館から借りてきた作品を前後二期に分けて展示します。
今回の前期は、48作品が展示されていました。印象に残ったのは、これ。
『永平寺の森』
一面の緑色です。ただ、一口に言って緑ですが、いろんな緑色が使われていました。他の作品でも、使われた多種類の緑が印象的でした。また全体は、平山郁夫特有のぼやっとした描写ですが、左下の寺だけはくっきりと描かれていて、この対照が印象的でした。
そして一番印象に残ったのは、『月明の砂漠』。
月明かりの中、砂漠を行くラクダの隊列です。この何とも言えない青が、月明かりに照らされた夜の砂漠をうまく表現していますよね。この作品は、名都美術館所蔵です。
見ごたえのある48作品を鑑賞し、美術館の外に出てきました。
への次郎 「どれが良かった?」
元同僚 「チラシの、これかな」
『敦煌莫高窟』
シルクロード沿いのオアシス都市敦煌(とんこう)にある石窟の莫高窟(ばっこうくつ)です。石窟寺院のすぐ近くまで、風に吹かれた砂山が押し寄せてくる緊張感が伝わってきます。
敦煌はかつて、日本人にとって人気の観光地でした。でも今日、ここを訪れる日本人は、研究者を除きほとんどいません。対中感情悪化が要因です。やがて平山画伯のこの作品を見ても、ピンとこない人ばかりになるんでしょうね。