大野庄用水に沿って、武家屋敷跡の入口に戻って来ました。
●武家屋敷跡
ここでも、寅さんのロケが行われました。左の女性、吉永小百合さんです。
【映画】
【現在】
「右側のお宅、生け垣から土塀に変わっている」
路地を進むと、前方に突き当りがあるようです。そこに行ってみると、
右奥からやって来て、この角で、直角に左折。左のお宅…。
「土塀の屋根から松!」
切り倒さないように、工夫されていました。
直角に左折したその先は、
年少さんたちが散歩に来て、通り過ぎて行きました。
ついて行くと、ちびっ子は向こうから来て、この角で左に曲がって行きました。
「この光景、武家屋敷らしいねぇ」
われわれはここから、引き返しすことにしました。
先の突き当りを右折し、
ここをまっすぐ行くと、あの橋に出ました。
武家屋敷の散策をしていたら、1時を過ぎていました。お腹もいい感じに空いてきたので、散策はここまでにし、事前に調べていたお店に向かいました。
実はここ、今回の旅の最大の難所だったんです。
●春甚
詳しくは書けませんがこちらさん、口コミ極めて芳しからず。でも、悪く書いている人たちも、料理評価はピカイチ。で、行く価値はあると考え、口コミを事前によく研究し、以下の点に注意して行きました。
込み合う時間は避ける。事前に電話予約する。定食メニュー以外は注文しない。
店内をキョロキョロしない。料理について質問しない。美味しいと言う…。
まず近くの駐車場に行き、電話で予約。すると店主に「すぐ来て」と言われ、汗をかきながら走って行くと、眼光鋭い店主が待ち構えていました。カウンター席に座ると、ご常連が二組。メニューを見ることもなく、事前に決めていた料理を注文。あとはカウンター前の一点を見つめ、ただただ黙って待ちました。
奥さんの注文したなでしこ定食です。急いで1枚だけパチリ。
「こちらも、きときとだわ。おいしい!」
あまりに小声だったため、誉め言葉が店主には聞こえなかったようです。
への次郎もちょっとつまんでみると、刺身は鮮度抜群。野菜の煮物の味は老舗料亭級。焼き魚、デザートの羊羹もグッド。どれも素晴らしいお味でした。税別800円。
への次郎のすし定食、出てきました。パチリ。
富山で評判の回転寿司2店舗に行きましたが、魚の処理の仕方、握り方は回転寿司とは全く異なります。いわゆる本格寿司屋です。もちろん魚の鮮度抜群。驚いたのは茶碗蒸し。料理の出来上がり時刻に合わせて作ったようですね、奥さんのも。税別800円。
じっくり味わって食べていたら、「最近の客はスマホで料理を撮って、ほんとに…」という店主の声が聞こえてきました。「ほら来た!」と思いましたが、ここで何かを言うと、とりつく島を与えると考え、反応することなく食べ続けました。
帰り際に店構えをパチリ。
「思った通り、来る価値はあった!」
格安で美味しい料理を味わえた満足感、何事も起きず無事食べ終えた安堵感。とてもいい気分で春甚を後にしました。
少し走って、金沢東インターから北陸道に入り、やがて東海北陸道に進むと、車の左右に麦秋が見えてきました。
麦秋に別れを告げ、砺波平野を通り過ぎると、高速道はどんどん標高を上げていきました。
東海北陸道は山岳道路、全部で54のトンネルがあります。そのトンネルを一つ一つくぐり、わが家に向かって愛車を走らせました。