三重の「正論おじさん」とかいうじいさんが話題になってたね。
商店街に毎日出かけては、通路に看板や自転車がはみ出していないかパトロールして、1ミリでもはみ出てたらお店に怒鳴り込んだり、じいさんが勝手に強制撤去してのぼりをハサミで切ったり壊しちゃったりするらしい。おかげで商売してるんだかわからないぐらい見た目もさびれちゃって、時にはお客さんにも怒鳴りつけたりするもんだからお客さんも離れちゃって店をたたむところもあるという。
ここまでくると、正論どころか妨害おじさんじゃんね。でも、本人は世の悪を罰して善行してるって、ご機嫌なようだ。
こういう正論おじさん、最近いたるところにいるね。「決まりを守って何が悪い」って言って周りに迷惑かけるやつ。
朝のめちゃ混みする駅のエスカレーターを歩く人を怒鳴りつけたり真ん中に立って歩けないように邪魔をするやつ。みんな遅刻しないように急いでるのに。鉄道会社としては危険防止のため歩かないでってキャンペーンしてるから正論なんだけどさ。
法定速度を守ってノロノロ運転もイライラするよね。確かにスピード違反はだめだけど、50キロ制限を40キロぐらいで走る。しかも急いでる時に限って2車線の両方でノロノロどうしで道塞いでたりしてね。これで後ろから「道開けて!」なんてパッシングしたりクラクションでも鳴らしたもんなら「法定速度を守って何が悪い」って、後ろの車は煽り運転で捕まるもんだから後ろについちゃった不幸を呪うしかない。
10年ぐらい前に、オレ、正論じじいに餌食にされたことがある。
帰りの電車がそんなに混んでいなかったけどほぼ満席で、シルバーシートが一人分空いてたから座って本を読んでた。発車寸前に60代ぐらいの妙齢のご婦人が目の前を通ったら、オレの隣できょろきょろしてたじいさんが、オレを突っついて「あんたは見えんのか!」と怒鳴りつけた。
ご老人が席がなければ立って開けるのが若者のマナーだと、オレに説教を始め、「おーい、そこのお母さん、ここ空いとるから座りに来なさい」と、通り過ぎてしまった、老人と呼んでは失礼すぎる買い物袋を持ったごく普通のご婦人を呼び寄せた。そして、不思議がるご婦人を無理やり座らせ、立ち上がって少し離れてドア横で本を読んでるオレを非難する。
「近ごろの若いもんはマナーがなっとらん」って判で押した台詞。「人が困ってるのに知らん顔して」「わしはいま65だが、若いころはどうのこうの」とグズグズいつまでも文句や自慢話しててるけど、座らせられた人は少しも相槌打てなくて困ってた。
近頃の若もんってオレとっくに50過ぎてたし(その時は若く見えたんだろうけど)、この女性病人でも年寄でもないしただ通り過ぎただけだし、要するに酒のにおいのするこのじじい、このセリフを言いたいだけで、誰でもよくてただ横に座る若いやつをこき下ろすチャンスを狙っていただけ。
大きい声で隣の女性に話しかけていたけど、すごい迷惑そうだった。
言いたいことは正論なのだろうが、実態がちっとも伴っておらず、自己満足のためだけの他人批判。正論じじいのなんという浅墓さ。オレもそのうち65になるだろうが、65なんてまだ若いのにあの恥ずかしいじじいにはなりたくないと思ったものだった。
商店街に毎日出かけては、通路に看板や自転車がはみ出していないかパトロールして、1ミリでもはみ出てたらお店に怒鳴り込んだり、じいさんが勝手に強制撤去してのぼりをハサミで切ったり壊しちゃったりするらしい。おかげで商売してるんだかわからないぐらい見た目もさびれちゃって、時にはお客さんにも怒鳴りつけたりするもんだからお客さんも離れちゃって店をたたむところもあるという。
ここまでくると、正論どころか妨害おじさんじゃんね。でも、本人は世の悪を罰して善行してるって、ご機嫌なようだ。
こういう正論おじさん、最近いたるところにいるね。「決まりを守って何が悪い」って言って周りに迷惑かけるやつ。
朝のめちゃ混みする駅のエスカレーターを歩く人を怒鳴りつけたり真ん中に立って歩けないように邪魔をするやつ。みんな遅刻しないように急いでるのに。鉄道会社としては危険防止のため歩かないでってキャンペーンしてるから正論なんだけどさ。
法定速度を守ってノロノロ運転もイライラするよね。確かにスピード違反はだめだけど、50キロ制限を40キロぐらいで走る。しかも急いでる時に限って2車線の両方でノロノロどうしで道塞いでたりしてね。これで後ろから「道開けて!」なんてパッシングしたりクラクションでも鳴らしたもんなら「法定速度を守って何が悪い」って、後ろの車は煽り運転で捕まるもんだから後ろについちゃった不幸を呪うしかない。
10年ぐらい前に、オレ、正論じじいに餌食にされたことがある。
帰りの電車がそんなに混んでいなかったけどほぼ満席で、シルバーシートが一人分空いてたから座って本を読んでた。発車寸前に60代ぐらいの妙齢のご婦人が目の前を通ったら、オレの隣できょろきょろしてたじいさんが、オレを突っついて「あんたは見えんのか!」と怒鳴りつけた。
ご老人が席がなければ立って開けるのが若者のマナーだと、オレに説教を始め、「おーい、そこのお母さん、ここ空いとるから座りに来なさい」と、通り過ぎてしまった、老人と呼んでは失礼すぎる買い物袋を持ったごく普通のご婦人を呼び寄せた。そして、不思議がるご婦人を無理やり座らせ、立ち上がって少し離れてドア横で本を読んでるオレを非難する。
「近ごろの若いもんはマナーがなっとらん」って判で押した台詞。「人が困ってるのに知らん顔して」「わしはいま65だが、若いころはどうのこうの」とグズグズいつまでも文句や自慢話しててるけど、座らせられた人は少しも相槌打てなくて困ってた。
近頃の若もんってオレとっくに50過ぎてたし(その時は若く見えたんだろうけど)、この女性病人でも年寄でもないしただ通り過ぎただけだし、要するに酒のにおいのするこのじじい、このセリフを言いたいだけで、誰でもよくてただ横に座る若いやつをこき下ろすチャンスを狙っていただけ。
大きい声で隣の女性に話しかけていたけど、すごい迷惑そうだった。
言いたいことは正論なのだろうが、実態がちっとも伴っておらず、自己満足のためだけの他人批判。正論じじいのなんという浅墓さ。オレもそのうち65になるだろうが、65なんてまだ若いのにあの恥ずかしいじじいにはなりたくないと思ったものだった。