先日行った運動会で、
6年生になったR君の成長ぶりも見てきました。
プログラム一番、全員参加の「ラジオ体操」で、
壇上に登って、一生懸命体操する姿がありました。
彼を保育園に受け入れたのは、年長児の時。
オムツも外れておらず、言葉も喋れず、
気に入らないことがあると暴れるR君。
知的障害、自閉症を併せ持つR君でした。
およそ意思の疎通をどうしたものか? との心配がありました。
しかし、「地元の保育園へ、地元の小学校へ」という
保護者の強い希望もあって、
支援保育では、もうスペシャリストと言ってもいい
ベテランのI先生に保育をお願いして受け入れることに。
その彼が、
I先生と年長児担任の努力と愛情のおかげで、
小学校入学までに、いくつかの言葉が発出し、
オムツも無事取れ、集会に短時間なら座っていられ、
私の部屋に一人でやってきては、なんとなく甘える・・・、
そんなふうに成長していきました。
しかし小学校は保育園とは違い学習の場、
到底、普通学校では彼がついていけないことは目に見えていて
専門家も、小児科医師も相談室の先生も
養護学校を強く勧めたのですが、これまた保護者の強い希望で
ここの小学校に入学することになったのでした。
小学校入学後の、
彼の成長の詳細(特に、学習面については)は分かりません。
でも、様子を見に行くと、
周りのみんなに助けてもらいながら
楽しそうに学校生活を送る彼がいました。
音楽会で、横に先生についてもらってだけど、
シンバルを奏でるR君がいました。
高学年になると、全校集会で司会をする姿や
活動の説明をする姿もあった、と聞きました。
保護者の方が、「普通学校に」と強く希望されたとき、
「じゃあ、3年生まで様子を見ましょう。
無理の様なら、4年生からは養護学校ね。」と
あの時、私や校長先生もそう話していたのですが、
私達の予想をはるかに超えて、R君は成長していたのでした。
小学校では、T先生が6年間ずっと彼を担当してくださっているのも
心強いことでした。
運動会を一緒に見学した支援保育士のI先生と
「子どもの成長する力って、すごいね。」
「周りの人間の接し方や彼を取り巻く環境が大切ってわかるね。」
「私達には、ここまでの成長、想像できなかったねえ。」
そんな感想を言い合ったのでした。
彼、中学校も、普通学校を希望しています。