「新山保育園」が完成したので、今日は完成見学会に行ってきました。
十数年前、園児数が極端に減少し、
「廃園案」が市側にあったことを考えると、
よくここまできたなあ、と感慨深いものがありました。
「廃園」を断固拒否し、約5年の「休園」を経て、
保護者や地域の皆さんが奔走して
『定員の半分の、ぎりぎり20名』の園児をかき集め
再び「開園」するということになった時、
30年ぶりに懐かしい古びた園舎に再任用されたのが6年前でした。
昔 担任をした園児たちは、
頼りがいのあるお父さん、活発なお母さんになっていました。
あの頃の保護者は、おじいちゃんおばあちゃんになり、
暖かく、また私を受け入れてくれました。
保護者会が中心になって
市長を囲んで「お出かけ講座」を開催したり
「懇親会」で市長と意見交換したり、
そんな努力を重ねた結果が、
今回の保育園新築につながったと思っています。
久しぶりに市長に会ったので、
「地区の皆さんの粘り勝ちですね。」と言うと、
「ああ、本当に地域の皆さんの熱意だよなあ・・・」と
おっしゃっておられました。
少子高齢化が著しく進むこの地区は、
50年以上も前から、地区住民が全員、小学校の「PTA会員」です。
そうした地域の連帯感がこの結果を生んだのかもしれません。
新しい保育園の見学会は、
孫がいなくても、高齢のおじいちゃん、おばあちゃんが
「みごとだねえ。」と言いながら
嬉しそうに、園舎を回っている、
そんな、和やかな「新山地区」ならではの光景でした。
退職する年、
新しい保育園の設計に関する相談が、当時の課長からありました。
まだ公にはできないけれど、と
簡単な設計図を見せてもらった時、
「子供の人数は、減りこそすれ増えることはないと思う。
今までの設計にとらわれずに、
保育室の考え方は発想を変えてもいいと思う。」
と、話したことがありました。
ここは、3歳未満児室。
0歳から2歳のお子さんたちの保育室です。
小さな地区でも、
今、未満児の保育希望者は結構いるのです。
実は、幼児(3歳から5歳まで)の人数は、
3歳未満児の数と同じくらい、というのが現状です。
全員で30人にも満たない、そんなかわいい保育園なのです。
したがって、この広いリズム室は、
可動のパーテーションを使って3歳以上の園児の保育室に変化します。
もちろん、給食室もあります。
以前は、隣の保育園(10数キロ離れた)から運び込まれていました。
給食室の問題は、小学校との関係もあるので、
また後日、時間があるときにお話しできれば、と思います。
(いろいろと、まあ・・・・・、あるのです。)