夏の山の中。
さっき会った綺麗な人と、まだ暑い日差しを木陰で避けながら坂を登っていた。
私たちはぽつりぽつりと苦しみについて話していた。
罪について。
運の良し悪しを乗せるその土台がどんなに薄いものであるかということについて。
私はその人に苦しまないでほしいと言いたくてでもそれは生きないでというのと同じことになってしまうから言えなくてでも。
喘ぐように胸のうちで口を開けてまた閉じた。
口に出した言葉と出さなかった言葉が、隣り合わせにそこにあるような。
言葉になる手前の気配に耳を傾けるような、午後。
さっき会った綺麗な人と、まだ暑い日差しを木陰で避けながら坂を登っていた。
私たちはぽつりぽつりと苦しみについて話していた。
罪について。
運の良し悪しを乗せるその土台がどんなに薄いものであるかということについて。
私はその人に苦しまないでほしいと言いたくてでもそれは生きないでというのと同じことになってしまうから言えなくてでも。
喘ぐように胸のうちで口を開けてまた閉じた。
口に出した言葉と出さなかった言葉が、隣り合わせにそこにあるような。
言葉になる手前の気配に耳を傾けるような、午後。
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