私たちは多分横に並んで腰かけて暗い夜空を一緒に見ていた。
ぽつぽつと話す私の物語を聞きながら、彼女は星座を描く見えない線を時折指差した。
(あなたも人です、私も人です)
と、聞こえないことばが確かに聞こえてきた。
そうして気が付いたら私のパラボラアンテナは(無理もない理由により機能を損なうまでうつむいていたのだけれど)うまく受け取れるように角度が調整され、空を見上げるように上を向いた。
夜の暗さも星の位置も何も変わっていないけれど、もうそんなに寒くない気がした。
そしてこの人と、繋いでくれた友人と、そういう形で私を生きのびさせる世界に感謝して、同時にいつもなら私とともにあったその心地を忘れていたことに気がついた。
一人で孤立して穴を掘っているとそうなるのはわかっていたはずなのに。
重要な知恵や情報もたくさんもらったのだけれど、今すぐに消化できそうにないし、それはゆっくり整理することにする。
けれど気前よく分け与えられた愛は即効。
今夜は暖かさに包まれて安らかに眠る。
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