久しぶりに会ったその人は「痛みの持つ力はすごい、役に立つものをこの手に何も持っていません」と言って笑った。
エッジ。
何も通用しない、ただいる以外ない、あの場所。
そこに立ちほかに何もいたしかたないと知った人が、頼りになると思っていた武器を全て手放して浮かべる、散る桜のように質量のない明るくてひそかな笑い。
あんなに勉強をしていたひとがそっと本を机に置き、今はこどものようでうまく説明もできませんと言った。
自分の頭から真っ二つに割られて打ち開かれている、その場所を知っている。
ひりひりとこの上なくつらい、自分は完全に壊されてできることはなく、でも明るいその場所。
私はその場所を知っている。
雨が涼しさを連れてきてみんなほっとしてる
天気（温度）が変わると猫のいる場所が変わる
あちこち探して違うところにいるのを発見
いつでもその時に居心地のいいところにいる
人もそうしたらいいんだよ
縁ってさあ、エネルギーの通路、回路、経路なんだよね。
ニューロンがシナプスで繋がっていくようなイメージ。
見えないし証明できないけど（やりとりなんか数値化はできるな）確かに存在する。
個人対個人なら縁と言うけど、国と国なら外交の歴史、特定の集団と地球なら文化と呼ばれるのかも。
ある時「縁」をdestiny（運命）と英訳したのを見てなるほどなと思った。
それだけじゃないけどその要素もある。
面白いなあと思って見てる。
