*2019年10月5日撮影
夜半から朝にかけて雨がちらつき気温もぐっと下がりました。
朝は寒かったのですが、昼近くには日が差して気温が急上昇、暑い暑いというしまつ。
どうも極端に気温差があるので困ったものです。
アキノキリンソウが咲いています。
黄色い小さな花が集まって、穂状に咲きます。華やかな印象の野草です。
アキノキリンソウという名は、秋に咲くキリンソウのような花という意味で、ごく分かりやすい名前です。
キリンソウというのは春に咲く黄色い花で、小さな花が集まって丸い花をつくります。
アキノキリンソウとは花の形も違うし、似ていないといえば似ていないのですが、その気になって見れば花の雰囲気が似ているようにも思えます。
*2019年10月5日撮影
キリンソウという名は黄色い花が集まって一輪の花のようだからとか、輪になって咲くからだとか言われています。
それで「黄輪草」と書くのですが、いつのころからか「麒麟草」と誤って書くのがひろがり、今では「麒麟草」と書くのが正しいかのようになっています。
アキノキリンソウについても「秋の麒麟草」という表記がふつうになっていますが、本来は誤りです。
*2019年10月5日撮影
「麒麟」と書くのはなんとなくカッコいい感じもします。
誤用も定着してしまえば通用してしまうもの。
おまけに、アキノキリンソウの花の姿は麒麟を思わせるような勢いがあるとか、麒麟の胸は黄色いから黄色い花のキリンソウを麒麟草というとか、こじつけの新説まで生まれています。
人の暮らしの中でのあれこれが、何が真実か分からなくなっていく過程というのは、こういうものかとふと思います。