*2015年7月22日撮影
昨夕は激しい雷雨があって、そのままずっと今日も一日雨模様です。
梅雨に戻って猛暑から解放されて、こんなときには雨もいいものだなどと勝手なことを言っています。
さて昨日のコガタスズメバチの写真で、名前の分からない木の花がでてきました。
花が咲き始めた今月初めから気になっていていたのですが、名前にはたどりつけないでいました。
それが今日、たぶんイヌゴシュユ(正式にはシュユ)という木だと結論づけました。
木の雰囲気としてはこの写真のような木です。
*2015年7月22日撮影
花は遠目にはミズキの花のようですが、ごく近くで見るとこのようなちょっと変わった花です。
この花の形はサンショウに似ていると思って、サンショウの近縁種を調べました。
まずサンショウ類はこんなに白い花を咲かせないし、この木はサンショウ類のようなトゲがありません。
ハマセンダンという木もよく似ていますが、南国の海岸に生育するというので違います。
ニガキという木もよく似ていますが、花がもっと緑色をしているのと花の時期が4~5月と早いので違うようです。
*2015年7月22日撮影
これは木の幹を撮った写真です。
木肌の感じが図鑑にあるニガキの写真によく似ているので、ネットでニガキを検索してみます。
白い花のニガキというものがあるかもしれないと思ったわけです。
そこで発見したサイトに、ニガキではなくイヌゴシュユであるという情報を発見したわけです。
なんというありがたいことでしょう。
*2015年7月22日撮影
これは葉の形を撮った写真です。
奇数羽状複葉という形です。葉は大きめです。
シュユというのは「茱萸」と書き、小さな赤い実をつけるミカン科の樹木の総称で、実を漢方薬として利用します。
「茱萸」は日本では通常グミと読んでまったく違う木をさしますが、これはどこかで間違えたのだとされています。
そのシュユのなかで呉の国からきたものが品質が良いとされ、ゴシュユ「呉茱萸」と呼ばれるようになります。
ゴシュユに似て葉などが大きい種類のシュユをイヌゴシュユ「犬呉茱萸」と言うようになったというわけです。
名称については現在イヌゴシュユのことを「シュユ」というのが正しいそうです。
ただ情報がきわめて少ないので、真実はよく分かりません。
*2015年7月19日撮影
もう一度イヌゴシュユ(と思われる木)の花の写真。
この木は雌雄別株で、この木の花は雄花です。
ゴシュユもイヌゴシュユも江戸時代に漢方薬の原料とするために、雌株のみを株分けして増やしたと言われています。
雌株だけでは種子を作りませんが、実は出来るので十分なのだそうです。
そのためイヌゴシュユの雄株はきわめて珍しいとされています。
それがなぜ会津の鶴ヶ城公園にあるのか、これが新たな謎です。
イヌゴシュユは別名をビービーツリーといって、イヌゴシュユの花にはミツバチをはじめ多くの蜂が集まるのでその羽音が「ビービー」と聞こえるというところから名付けられたようです。
そこで、ミツバチの蜜源として各地で植えられるようになりました。
その場合は雌株でも雄株でも構わないので、雄株もそれなりに植えられているのではないかと推測します。
鶴ヶ城公園のイヌゴシュユと思われる木も、蜜源として近年植えられたものかもしれません。
*今回参考にさせていただいたブログ⑴-------かわ遊び・やま遊び日記
*今回参考にさせていただいたブログ⑵-------86netの南麓日記
自分は植物は全く詳しくないので、いつもその種類の多さに驚いています。
そして、花々を実際にこの目で観る機会はあまりないのですが、こうして写真などで
たまに目にすると、これまたいつも感銘をうけます。