昨日、九州電力から、九州の母の家の計画停電のお知らせが届きました。九州だけでなく、北海道、関西、四国でも、今年の夏の計画停電の運用方針が発表されています。
一方、菅直人前首相が、それを退陣の条件として成立させた法案に基づく、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が昨日からスタートしたとのことで、ソフトバンクの大規模太陽光パネル発電が、稼働したというニュースがありました。孫社長は、原子力依存ゼロでも再生エネルギーで可能と、意気軒昂です。
私には原子力発電にも経済にも、たいした知識がなく、原子力依存ゼロが本当に可能になるのかどうかわかりません。ただ、原子力はけしてプロメテウスの火ではなく、パンドラの箱であったような気がします。プロメテウスは苦しむ人間に天界の火を盗んで与え、それを怒ったゼウスが、人類に災いをもたらすために作らせた女性が、パンドラです。パンドラが開けてしまった箱からは、様々な災いが飛び出しました。原子力は、人間にとって必要なものとして神から与えられたエネルギーではなく、本来人間が持つべきものでなかったもののように思います。しかし、パンドラの箱は、既に開けられています。
また、昨年の夏と今年の夏の違いが、もうひとつ分かりません。震災後停止していた火力発電所が再開フル稼働できるようになったからでしょうか、昨年より景気がさらに悪化して、産業の電力需要が減っているのでしょうか、皆の節電の努力が定着したからなのでしょうか。それとも昨年も、東電の計画停電は本当は必要なかったのでしょうか。いずれにせよ、東京電力管内では今年の夏の計画停電は、必要なしとされています。
それでも、今年も節電のため、当院は８月中は土曜日を午前中だけの診療とし、平日午後の診療開始を１時間遅らせて、３時開始とします。午前中の診療は、８月も通常どおりです。
