毎年クワガタやカブトムシが採れていた木に異変がおきています。
枯れてしまうのです。
ナラ枯れ
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(以下カシナガ)という5㎟程度の昆虫が木に穿入して
ナラ菌を媒介し、木を枯らしてしまう樹木の伝染病です。
主な被害樹は、ナラ・クヌギ・シイなどの所謂どんぐりのなる種類です。
↓ 完全に穿入されている老木(きな粉みたいなものが目印)
カシナガは、大きな木や老木に好んで穿入します。
ナラ菌に侵された木はやがてその穿入口から樹液を出します。
↓ ナラ枯れの前兆(樹液)
この樹液は、ボクトウガなどの穿孔によるそれとは異なり
昆虫類が好んで集まる性質のものではありません。
救いは、若い木では仮に穿入されても生きのびる場合があり
そういった木はその後の穿入にも強くなる傾向にあるそうです。
↓ ”きな粉”のようなものが(フラス)カシナガ穿入の目印
↓ ナラ菌による樹液に虫は集まっていない
ナラ菌に侵された木は下部から樹液を上昇させることが出来なくなり
乾燥により2~3年ほどで枯れてしまいます。
また、ナラ枯れの木は褐色になり一見するとキノコによる赤枯れ初期のようにも見えます。
↓ ナラ枯れにもキノコが生える
↓ 昆虫の穿孔による通常の樹液
↑↓ 通常の樹液に来たセンチコガネ
↓ 元気なクヌギ
近年、私の住む近隣雑木林でも高い確率でナラ枯れが発生しており
かつての雑木林は確実に変化しつつあります。
これからの季節、雑木林を訪れる機会があればちょっと意識してください。
クヌギやコナラ等の比較的低いところに”きな粉”のようなもや”不自然な樹液”を発見したら
それは、ナラ枯れです↓
↑ きな粉みたいなものがあったら大方枯れる
ひとたびナラ枯れが発生するとやがて周辺の大きな木や老木も伝搬され
枯れてしまう可能性が高くなります。
そして、数年後には雑木林の様子が変わります。
それは、後にクワガタ・カブトの発見数に変化が出てくることを意味します。
*画像はすべて2017年5月に撮影したものです。
参考URL:
ナラ枯れの被害をどう減らすか
http://www.ffpri.affrc.go.jp/fsm/research/pubs/documents/nara- fsm_201003.pdf#search=%27%E3%83%8A%E3%83%A9%E6%9E%AF%E3%82%8C%27
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