2022年インセクトトピックス
今年も沢山の方にご訪問いただき、ありがとうございました。
今年最後の記事はこの1年の振り返りです。
コルリクワガタ・ゲニ調査
気になっていたコルリクワガタのゲニタリアの形状がわかりました。
といっても調べたのは私ではなく、瓢箪坊主さんが調べてくださいました。
このコルリは異なる二つの山塊で採集した個体で
調査の結果は、どちらもニシコルリの特徴を有するということでした。
以前から少し違うように感じていたのですが
どちらも同じということがわかってすっきりしました。
↓ Platycerus viridicuprus viridicuprus Kubota,2008に相当
モンスター今峰
今年は、ライトトラップで初めてヒメオオクワガタが飛来しました。
Tさんも初めてヒメオオクワガタをHIDで採集しました。
↓ 7・8月ヒメオオクワガタ飛来
夏の夜は、紫外線透過ガラスの強さを感じながら過ぎていきましたが
問題が一つ、それはライトカバーの外し忘れ。
途中で気づく度にそれまでの照射時間を惜しむこと度々・・・
そこで対策、来年からはカバーの外し忘れなし!
今峰ライトは強いので「Monster」を貼りました!
ルリクワガタ?(・)マーク発見!
長年探し続けてきた兵庫県のルリクワガタ。
夏のブナ帯でそれらしき産卵マーク(・)を発見し、現在幼虫飼育中です。
日当たりの悪くないブナ倒木表面での発見時は2齢初期の段階で
比較的遅い時期に産卵されたものと想像できました。
現在幼虫は終齢で、正体を現すのは来年になります。
↓ 2齢初期と思われる 不明種
ブナ帯のクロカナブン
8月に標高約1070mのブナ帯で楓の樹液に付くクロカナブンを採集しました。
県下ではただでさえ発見が難しくなったクロカナブンが
1000mを超える高山帯で棲息しているとは思ってもみませんでした。
ほとんど人の手が入らない場所で暮らすクロカナブンは
将来的には、県下最後の砦になるかもしれません。
また、同所でチャイロスズメバチも複数発見し
灯火では早い時間帯にヨコヤマヒゲナガカミキリも飛来するという
それはそれは見事な1日がありました!
ヤフーオークション出品規制
環境省の絶滅危惧種に該当する種と予備軍のヤフオク出品規制で
施行間際にちょっとしたクワガタ売り買いブームが起こりました。
巷では、この規制により放虫(オオクワガタ)を懸念する声ばかりあふれていますが
放虫は、これまでとさほど変わらない程度にあると私は考えており
むしろ、この規制によって”種としてのオオクワガタ”が減ると思っています。
それともう一つ、
8月にヤフオクでオキナワマルバネ(?)が出品され、ある意味今年一番驚きました!
ただ、商品のタイトルは「オキナワマルバネ」でしたが
その特徴を確認できるまでの画質ではありませんでした。
最終的には出品は取り消されましたが、数日間出品された状態でしたので
オークション運営サイトのアンテナの感度がうかがえる一幕でした。
↓ 2022年8月24日現在
↓ オキナワマルバネ(国内希少野生動植物種)
飼育種の増減
毎年晩秋になると小屋のスペースに空きが出てきます。
特に好きなクルビデンスやマルバネ類等は継続して飼育していますが
産卵〜羽化までのサイクルを通して知りたかったことがある程度わかった種は
ひとまず飼育終了が、私のスタイルです。
例えば、ブルークツヤやルイスツノヒョウタン、マグソクワガタ等は飼育を終えています。
ドウイロクワガタは特別大きな幼虫1頭だけを残していますが、羽化したら飼育は終了します。
逆に、ホラサビクワガタやイッカククワガタなどのように
生態がよくわからない種では失敗と入手を繰り返しており、一向に凝りません。
↓ 秋にはチャイロマルバネの採卵も終えました
↓ こちらはチャイロマルバネ終齢幼虫
↓ 1頭だけ残したドウイロクワガタ
また、長らく望んでいたおめでたい種も手元に届きました。
狭い飼育スペースはそれでも隙間が多く、管理しやすさだけは抜群です。
↓ D.nosei
↓ D.katsurai
この他のもチリハネナシの解体や、テヌイサビ、済州島のアスタコイデスなどなど
中味の濃い1年となり、また、今年は近年になく多くの方と知り合うこともでき
次の年への期待は膨らんでいます。
それでは皆様よいお年を
今年もとても勉強になる記事をありがとうございました!
来年も楽しみにしております。
こよみさんも良いお年をお迎えください。
こちらこそありがとうございました。
地味な内容メインですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
来年もマルバネ類など情報交換頂けたら嬉しく思います。
よいお年をお迎えください。
こちらこそよろしくお願いします。
今年はさらなる交流ができればうれしく思います。