なかなかうまくいかないホラサビクワガタの繁殖ですが、やっと終齢幼虫が採れました。
↓ 昨年10月に自力で蛹室から出てきたというペアを使用
「終齢幼虫」
昨年の10月中旬に産卵セットを組んで約5ヶ月経過
本日割り出しをしようとセットごとトレイに移したら幼虫が転げ落ちました。
転げ落ちた幼虫は、大きさと色合いからして熟した終齢幼虫に見えます。
容器側面からは変化が見えませんでしたが
セットから約5ヶ月の間に産卵し、ここまで育っていたようです。
↓ 転げ落ちた幼虫
↓ 頭の色は薄いオレンジ系(実物はもっと薄く見える)
↓ 転げ落ちた幼虫が掘ったと思われる朽木穿孔痕
↓ 幼虫はドルクス系と似ている
↓ ヤマトサビクラスのサイズ感(多分オス)
材にはもう1か所穿孔痕らしき箇所があり、この勢いで割りだしてみようかと思いましたが
ホラサビは失敗続きのためおじけづき、そのまま材をマットに埋めてしまいました。
↓ 材にはもう一か所穿孔痕あり
産卵セットから約5ヶ月
親オスは健在で、たまにゼリーに付いているところを見ていましたが
母虫に関しては比較的早い段階で姿を見なくなっていました。
↓ 親オスは健在、隠蔽がすごい
↓ 母虫は既に死亡
今日の割り出し結果は、終齢幼虫1頭だけですが
埋め戻した材にも幼虫がいることを願い、棚に戻しました。
↓ 終齢幼虫1頭はプリンカップに、材は埋め戻し
「未知種の難しさ」
*ここでいう「未知種」とは生態がよくわかっていないと思える種
ホラサビを焦がれて飼育する目的は、頭部の突起とホールの秘密と、生態観察です。
最近よく感じることに「未知種の難しさ」というのがあります。
それは、季節適応から始まり、材やマットの水分調整がでたらめであったり
幼虫のステージや成長度合いがわからず、生死に関わるタイミングで割り出したり
気が付けば羽化して力尽きており「ペアにならず繁殖を断念する」などということが
本種に限らずさほど珍しくない頻度で私にはやってきます。
これは、経験不足や外部資料の貧弱とか
管理能力と観察能力の間(はざま)をさまようありさまなのかもしれませんが
今回は、たった1頭のよく熟した終齢幼虫出現のおかげで
「未知種の難しさ」に一歩踏み込めたような、そんな気がしました。
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