ロリン・マゼール(Lorin Maazel, 1930-2014)が1970年にベルリン・ドイツ・オペラで来日したとき、日本フィルのコンサートではヴァイオリンを弾いていたんですね。
1970年4月5日、東京文化会館のプログラムはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番、シベリウスの交響曲第5番、そしてブラームスのピアノ協奏曲第1番でした。
↑ モーツァルトを弾き振りするマゼール。
記事によると「多忙なマゼールが現在ヴァイオリンの本格的に練習する機会があろうとは思えないが、それにしては思いのほか技術の安定度が高かった。もちろんいまはヴァイオリニストではないマゼールが、少々音程をはずしたり、リズムを不正確に刻んだりするのは止むをえないことである。余技として聴いていたのだが、この余技、まだ立派に通用するもだけのものをもっている。」
マゼールがヴァイオリンを演奏した小曲集のCDも出ていますが、この後もヴァイオリンを弾き続けたんですね。
さてこの日ブラームスの協奏曲を弾いたのは、マゼールの奥さんであるイスラエラ・マルガリット(Israela Margalit)。
↑ 当時の日本フィルのコンマスはルイ・グレーラー(Louis Graeler, 1913-1987)さん。
。。。まさにマゼール夫婦のためのコンサートでした。(音楽の友1970年6月号)
(追記)
ご夫婦の生写真。撮影時、場所不明。お疲れのご様子?