ボストン交響楽団は当時の常任指揮者であるシャルル・ミュンシュに率いられて1960年に初来日しました。
↑ 1960年の来日が決まった際の1959年12月20日の新聞記事。
「6~8週間で日本、フィリピン、台湾、韓国などの各地をまわる」とあります。
そのとき、アメリカ人では屈指のクラシック作曲家、アーロン・コープランド(Aaron Copland, 1900-1990)も指揮者のひとりとして初来日しました。ちなみにもう一人の指揮者はボストン響のコンサート・マスターでもあったリチャード・バージン(Richard Burgin, 1892-1981)。
↑すべての来日公演が終わったのちの同紙の菅野浩和氏(1923-2011)による批評記事。1960年6月5日。
当然ながら記事はほとんどがミュンシュによる名演についてです。
一方コープランドの指揮については「コープランドが自作を交えた演奏会は低調で、もしこの日だけしかボストン響をきかない人がいたら、その人はこのオーケストラの真価を全く知ることができなかっただろう」と散々。
しかしそうだったとしてもその日の聴衆はコープランドの初来日公演に立ち会ったということを自慢できると思います。
この6年後、コープランドの1966年の来日についてはこちらも参考にしてください。
(コープランドの初来日公演については情報を追加していきます)