食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

アンアンと LV

2010-04-02 07:13:57 | 日記
1970年、高度経済成長も頭打ちになり、カジュアルな時代の幕開けを予感させる年。


 フランスの有名女性ファッション誌 「 ELLE 」 と提供した、平凡出版が、ヨーロッパ風の月刊誌
「 アンアン・エル・ジャポン 」を創刊した。


  現在、百花騒乱の女性雑誌の先駆け、「 アンアン 」 の誕生である。


 創刊号では、三島由紀夫がエッセーを書いている。 三島と、アンアン、幾分、奇異に映るが、そこからも、この雑誌が業界内で立つ位置を、特別な感情で確認することができる。


  、、、、、そして、、、、、、


 アンアン 3号の、ファッション特集が、後世に名を残す、おフランスブームの契機となるのである。


  ルイヴィトン、の登場。


 
 もともと、ルイ・ヴィトンは、ナポレオン 3世の妻が、旅行をする際、彼女の衣装を箱につめ、旅先まで運ぶ、皇室ご用達の旅行業者であった。


 また、衣装の量にあわせて、箱を作り、荷造りする、木箱職人でもあった。


 やがて、彼の考案した箱型トランクは、長距離旅行にも耐えうる丈夫さと、便利さを兼ね備え、大変な人気となり、ロングセラーとなる。


  このようにして、ルイヴィトンは社名を築きあげていったのである。


 今でも、ルイヴィトンをルイヴィトンたらしめているのは、財布でもショルダーバッグでも、ファッションでもなく、あの、どでかく、重厚な箱型トランクなのである。


    、、、、、アン アン、、、、、、、


 自らの功を誇るような気配を漂わせることなく、毎週、女子高生、女子大生に向けて文化を送り続けている。