食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

笑い

2010-04-27 06:55:13 | 日記
 ラジオで、笑い、に関する講義を聞いた。


 笑いは、、、、


 社会や、集団のスタンダードからはずれて、異質な分子とならないよう、人の行為をコントロールする役目を有している、とお話されていた。


 笑いを通した社会批判により、現社会の悪や歪み、を鋭くえぐりだし、誇張し、拡大してみせることにより、人々の批判的関心を高め、よき社会への導火線的役割をはたす、のである。


 これは、チャップリン、の映画がよき典型であろう、、、、、


 中世の宮廷道化師には、王侯貴族を歯に絹きせず批判できる特権があたえられていたようである。


 裏を返せば、「 笑い 」は権力者にとって危険な要素が多分に含まれており、それは、また、多くの風刺化が権力者におそれられ、弾圧されてきた理由でもある。


 笑い、、、のツボは、その人の能力、知識、経験、感性、価値観、のあり方によって大きく違う。


 それらは、人格の核心をなすものであり、他人と何度も笑いを共有できれば、互いに、人格の核心部分を共有していると感じ、親しみが増し、自分の分身のように思えてくる、、、と述べている。


 笑い、は仲間意識を強化する一方で、自分達とは違う人間を排除する機能も至然的に有してしまっているようにも思えるのだが、、、、、


 笑いを共有できない人達を、「 つまらないやつら 」 「 わかっていない連中 」とレッテルをはり、嫌悪や軽蔑の念を抱かせる機能も、十二分に供えていると感じられる。


 松本人志さんの、ぼそぼそっとボケるネタは、僕らのツボをついているが、これを、英訳してアメリカでトークしたとしても、言わずもがな、である。


 日本の笑いは、どの国のそれよりも、高度だと、僕は断言できるが、海外でうけるネタは、結局のところ、顔芸、や、どつき、に限られてしまう、このもどかしさを抱かずにはいられない。


 
 笑い、、、、、


 そういえば、最近、笑うことが少なくなったことに気付いた。


 テレビを前にして、一人笑うぐらいが関の山で、人との会話で腹の底から笑った記憶を思い出せない。


  寺山修司いわく、、、「 書を捨て町に出よう 」  そして、笑おう 。。。。。