食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

怪談

2009-07-24 09:54:15 | 日記
 「雪女」 僕は、この話が一番怖い。

 
 数十年、夫婦仲睦まじく暮らしていたが、一度、違約したがため、女は「すうーと」 いなくなってしまう。  単純なストーリー。


 幼いころは、「絶対に約束をやぶってはいけないんだ」と怖気の中に感じていた

 年を重ね、読み返すごとに「不条理。無常さ」という、人生の冷酷な事実を悟れるようになった。


 しかし、男がポロリと口にだしてしまうクライマックスは、いくつになっても恐ろしい。


 小泉八雲の名作「雪女」。 雪深い上越か東北が舞台だと永年思っていた。

 近頃、実家から車で5分、東京都青梅市に伝承されていた物語と知り、一驚したばかり。


 一笑されるだろうが、なぜか、「鶴の恩返し」も僕にとっては怪談なのである。



 機会に恵まれたなら、是非、講談師、一龍斉貞水の「怪談話」をお聞きされたい


 暑い夏、肌に心地よい程度の冷汗がしみこまれるだろう。



 僕は、幽霊を信じる側の人間だ。。。。。



 何故なら、本当にみたことがあるのだから。。。。。

マクドナルド

2009-07-23 08:19:27 | 日記
 1971年、銀座に我が国第一号店が登場してから、ファーストフードの代名詞となっている。


 マックは、景気の鼓動を上手に聴診できる突出した能力をもった会社。


 吉野家が、牛丼を400円から280円に値下げする時も、前年、マックが施行した、ハンバーガーの値下げを見本としている。


 価格設定の「コロンブスの卵」として、マックは外食産業界に位置づけられている。


 イギリスの経済誌「エコノミスト」は、経済指標の一つとして、ビッグマック指数なるものをつくり、為替水準の分析に役立てている。




 さて、ファーストフード店の多くが、1階にレジカウンターを、2階、3階、地下に客席を設置している理由をおわかりだろうか?


 
 レジカウンターに並ぶまえに、客のこみ具合を察知され、「満席か~  帰ろうっ!」 とされないためなのである。


 とりあえず、客回転数を良くするため、買ってもらう。 席にすわれるかどうかは客の自己責任というわけ。。。。。



 夏本番~  願わくば、マックシェイクのヨーグルト味が復活され、甘酸っぱい夏の味を、もう一度堪能してみたい。

アナゴ

2009-07-22 07:00:00 | 日記
 ウナギ好きで、アナゴ嫌いの方に出会ったことはないし、

 ウナギ嫌いで、アナゴ好きという人も稀だと思う。


 ウナギとアナゴ、食感同様、姿形もよく似ている。

 違うといったら、アナゴは、一生海で暮らすこと。

 あと、ウナギがしゃくれ顔なのに対して、アナゴは出っ歯ということ。


 ウナギの語源は多々あるが、アナゴはただ一つ。

 夜行性なので、昼は海底にもぐって、顔だけちょこんと出している。だから「穴子」


 激安回転すし。。。「お~ でっかいアナゴ。」 残念ながら、おおよそ海へびを代用している。  煮ちゃえばわかりゃしないか。。。。。


 子どもは「のれそれ」 といい、日本酒のよき肴。

 夏バテ防止に今が旬。   肌荒れにも効果抜群。



 話を冒頭にもどそう。  

 
 僕自身、ウナギ同様、特に食べたいとは思わない。

エスカルゴ

2009-07-21 08:42:26 | 日記
 先日、大阪府内の団地で、カタツムリが大量発生した。  もしかして、エスカルゴ ?   カタツムリの専門家に精査してもらった。


 普通、カタツムリの大量発生 ⇒ 気持ち悪い ⇒ 早く退治しよう   とした論理が働く。


 カタツムリの大量発生 ⇒ フランス料理の高級食材、エスカルゴかも?   さすが大阪のおばちゃん~ 恐れ入った発想。。。。。


 結果、外来種の「ヒメリンゴマイマイ」とわかった。 エスカルゴとは同じ属だが、違う種類。

 もの好きな方がいて、食したところ、劇的にまずかった。


 エスカルゴは「リンゴマイマイ」。 今回の種は「ヒメリンゴマイマイ」。

 
 かとうあい、と あとうかい のような誤差とでも言うべきか。。。。。



 エスカルゴの本場、フランスでは、ほとんどが養殖して食す。天然のをとって食べることはまずない。

 ブドウの葉を食べさせて育てるブルゴーニュ産のが、特に美味。

 卵は、ホワイトキャビアと呼ばれ、珍味。

 
 ただ、どう見ても、カタツムリ。   養殖過程は見たくない。

ラスト・エンペラー

2009-07-17 10:04:13 | 日記
 満漢全席


 熊の手、つばめの巣、孔雀様フカヒレ、などなど極上の素材、料理が数百種、数日間、休止することなく出される贅の限りをつくした中国王朝時代の催し。
 
 我々の想像を超逸した散財。。。。。


 修遠の歴史をもつ中国。 千、二千年単位の古より行われていたと思いきや、清王朝の全盛期が始まり、というから、先般250年ほど前のこと。



 「満漢全席」を最後に催した人物は、映画ラストエンペラーでも有名な西太后。

 激動の時世を生きた彼女。虚と実が入り交わり、我々が描く極悪非道な人物像に仕立て上げられてしまったのかもしれない。



 国際承認上、唯一エンペラー(皇帝)の称号を許されている国家元首がいる。


 日本の、天皇陛下。。。。。


 天皇制がラストエンペラーなのである。


 我々、農耕民族の代表である天皇家は、むろん、「満漢全席」とは無縁。



    タイムスリップして、満漢全席の席にまぎれこんでみたい。