食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

ラストサムライ

2009-07-08 07:05:41 | 日記
 小林さん。   アメリカで超有名な日本人。

 「ツナミ」の呼称で恐れられている男性。

 現在、IFOCE 世界ランキング3位。


 国際大食い競技連盟の公認ランキングである。


 7月4日のアメリカ独立記念日。ニューヨークで催されるホットドッグの早食い競争で、2001年より6年連続1位。
 今年、惜敗をきし、2位に甘んじてしまった。


 パンに挟まっているソーセージ。牛肉を主とするアメリカに対し、日本ではドイツ式が先に入ってきたため、豚肉が主流なのだ。

 小林氏。敗因はそこにあると分析され、アメリカ式の食感に慣れるために、次期大会まで、あちらに引っ越されるそうである。


 日の丸はち巻と胃袋ひとつ。独立記念日と国民食のホットドッグという、アメリカの聖域に命がけで臨まれる。

 
 小林氏はまさに、ラストサムライである。


 「体を壊さないように、、、、、」というメッセージ、応援は不謹慎である。すでに、健康の臨界点を超えた領域で戦っておられるのだから。。。。。


  小林氏のアドレナリンを止めることはできない。

イスラエル

2009-07-07 07:52:37 | 日記
 カナダ留学時代のこと。研究が終わり、イタリア人の同僚と遊びに行くことになった。パブでギネスを、、、の意趣だったはずだ。が、何を錯誤したのか、ユダヤ教徒の祭典らしき会場に迷い込んでしまった。

 
 アインシュタインが舌をだしたポーズで出迎えてくれたホールは、「ダビデの星」が燦然と輝き、ヘブライ語(だと思う、、、?)の大響音が響き渡っていた。

 
 ユダヤが、いかに有能で歴史ある民族であるかを、ソロモン王やシバの女王、さらには、ノアの箱舟にまで遡り、悲しいまでの旋律をもって顕示していた。


 
 現在、イスラエル独自の、いわゆる、オリジナルなイスラエル料理は存在しない。

 イスラエル人は、シシケバブに代表される中東料理を好物としている。

 アラブ憎くて、食べ物憎し、ではないようだ。


 
 パレスチナ問題を視聴するたびに、あの日を思い出し、特別な感慨が湧いてくる。。。。。。


肉じゃが

2009-07-06 07:33:33 | 日記
 おふくろの味の代表格。

 いい男を料理で落としたい女性が、最初に学ばなければならないメニュー。


 ロマンスグレーのおじさんが、常通する小料理屋で、「ここの肉じゃがが、死んだおふくろの味に一番近いんだよ。。。。。」と、カウンター越しの女将さんに向かって言う決まり文句。



 埼玉の片田舎では、肉じゃが、煮物類の味付けが、常時食卓に並んでいた。幼少期からずっと受け入れてきて、食傷気味の僕は、今、肉じゃがへの憧憬はゼロ。
 現代っ子の性分なのか、鳥のから揚げや、串カツにときめきを抱いてしまう。



 肉じゃがを、最初につくらせたのは、東郷平八郎元帥。  イギリス留学時代、口にした「ビーフ・シチュー」の味を忘れることができず、料理長に、「こんな、感じの食べ物なのだが、、、、、」と伝え、作ってもらった。  出来上がったのが「肉じゃが」である。


 現在、肉じゃが発祥の地は、京都府舞鶴市なのか、広島県呉市なのかで争いが続いている。両者相譲らず、である。
 東郷元帥が赴任先のどちらの市で、料理長に命じたのかが論点である。



 よく考えたら、「肉じゃが」を敬遠しているのではなく、ジャガイモが苦手だということに気づいた。

いぶし銀

2009-07-03 10:05:36 | 日記
 スター性、カリスマ性は具備していない。

 特に注目される存在ではない。

 華はない。   地味だ。

 が、

 実力はある。確かな仕事をする。味がある。


   いぶし銀、と呼ばれる。。。。。


 巨人V9時代の、土井。   北の海黄金時代の、鷲羽山(わしゅうやま)。

 俳優なら、平泉成。    女優なら、もたいまさこ。

 石倉三郎が無口なら完璧なんだが。。。。。 



 銀は、時間がたつと空気中の硫黄化合物と反応し、表面が黒ずんでくる。これを称して、いぶし銀と呼ぶ。


 いにしえより、王、貴族などの支配階級は銀を食器材料として愛用してきた。富
、権力の顕示には金の方が格好である。   なぜ、銀なのだろう。。。。。
先に述べたように、銀は、硫黄化合物と反応すると、変色する傾向にある。毒殺に畏怖の念を抱いていた彼らは、硫化ヒ素のような毒物が混入されていた場合、反応してくれる銀を、好んで常用したのである。



 口の中の詰め物、長い時間が経つと黒ずんでくる。       いぶし銀だ。

バター

2009-07-02 07:45:48 | 日記
 バターは元来、遊牧民の食糧だった。

 B.C 5世紀頃、共和制花盛りしローマに伝わるのだが、野蛮人の食べ物という偏見から、口に入れることを拒んできた。

 
 ローマにおいて、バターはずっと塗り薬、化粧品として使用されてきた。

 美肌効果があると信じられ、女性達はこぞってバターを身体にぬっていた。

 歯痛にも効くとされ、歯がうずくと、バターをぬっていた。


 長いイタリアの歴史からみると、バターが食用として使用され始めてから、まだまもない。


 油脂を中心とするヨーロッパ料理のなかで、イタリア料理だけは、バターをほとんど使用せず、オリーブオイルに頼っているが、上記の歴史背景が要因の一つになっているような気がする。


 美しくなりたいと、バターを塗りだくっていたローマ人然り、美への憧れは永遠だ。

 
 先ごろ亡くなられた、マイケル・ジャクソン氏は整形手術を繰り返していたが、その最大の理由は、美ではなく、幼い頃、父に虐待を受けたことで彼を憎み、年を重ねるごとに、父に似ていく自分の顔が嫌で、整形を施していた。という根拠が強い。。。。。。遺産相続に関する遺書に、父の名前はない。


 
 バター  から  マイケル・ジャクソン   かなり強引だった。