終の棲家
2019年04月12日 | 花
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昨日は以前絵のお仲間だった方を訪ねておしゃべりしてきました。
数年前に身体の不調で会をやめられてその後どうされているのかと心配していたら
「施設へ入居しました」と手紙をいただきました。
大きな家に住んでおられたはずなのに何があったのかともう一人のお仲間を誘って
会いに行ったのです。
静かな住宅街に建てられた施設、部屋は三階。
ドアをノックすると現れたのは薄化粧して髪も整えて以前と変わらない彼女でした。
部屋の窓から見えるのは明るい空と満開の桜。
壁には曾孫ちゃんの写真やご自分が描かれた墨彩画が飾られていました。
お土産の苺大福を食べながらお互いに話したい事がいっぱいで話は飛んで飛んで80分あまり、
昼食時間になるまでおじゃまして「また来るからね」「また来てね」と握手してお別れしました。
いつかは私もこうした所へお世話になるかもと思うと他人事ではありません。
部屋はきれいで出会ったスタッフもにこやかで親切で食事も掃除も洗濯も至れり尽くせり。
「することが無くて時間が余ってね」という彼女は昔は何でもできた人。人のお世話も買って出て
私に孫が生まれた時は靴下や甚平を縫っていただきました。
「古い家を維持するのが難しくなってね、処分することにしたの」と。
そこに至るまでの気持ちは・・・彼女が話したくなった時にゆっくり聞こうと思います。
ホームからの帰り道もう一人のお仲間と喫茶店でそれぞれに感想を言い合って、自分だったら
どうするだろうと終わりのない話を3時間。終の棲家はどこになるのか覚悟はしておくとしても
先のことは分からない。今のところは健康に注意して後はなるようになるだろうと。
89、81、76歳の三ババちゃんの春の一日でした。