折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

あきらめることとなれること

2020年02月09日 | 風景
  「移築された洋館」


結婚して今の場所に住み始めた五十数年前には近くに二階建て以上の家はありませんでした。
お隣は広い庭の奥に横溝正史さんの小説に出て来そうな洋館がありました。夜になると玄関や窓のステンドグラスが輝いて見えました。持ち主がかわり建物が移築されて行き、あとには我が家にぴったり寄り添うように建ったのがマンション。すっかり眺望が無くなり陽は当たらない、ビル風、窓からの視線等々気になることばかりで、もう住んではいられないのではないかとさえ思いました。それから4年、今ではこの環境に慣れてしまい時々「フンッ!」と見上げるくらいであまり気にならなくなりました。どうにもならないことは諦めて慣れると言うのは気持ちを穏やかに保つうえで有難い事です。


二年前、髪の毛のトラブルから毛染めを止めてグレーヘアーになりました。どんなに老けて見られているか、出会った知りあいの驚き方で察します。自分の姿にすっかり見慣れた今ではその驚き方が面白くてわざわざ自分から髪の話題を振ったりします。見慣れてしまえばこれが私です。

独り暮らしだって同じこと、どうにもならないことは諦めて慣れてしまえば普通の何でもないことに、大抵のことはそうなのかと思います。くよくよしたって始まらないと思うようになったのは都合よく歳をとったと言う事なのでしょうか。






「洋館のステンドグラス」
暗くなればもっと美しく輝くのですが・・・

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