イタリア映画の巨匠、ベルナルド・ベルトルッチ監督が26日77歳で亡くなった。「ラストエンペラー」(87)では米アカデミー賞の監督賞など9部門を制覇した。音楽を坂本龍一が担当。同じく坂本龍一の音楽が印象的だった「シェルタリング・スカイ」(90)は私のお気に入りの映画の一つだ。
ジャン・ルイ・トランティニアン主演の「暗殺の森」(70)も忘れられない。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」(72)ではM・ブランドとR・シュナイダーの過激な性描写が物議をかもし本国イタリアでは上映禁止になった。のちにミッキー・ローク主演の映画「ナイン・ハーフ」にも影響を与えたという。
23日に90歳で亡くなった英監督、ニコラス・ローグは撮影監督としてのほうがなじみ深い。かの大作「アラビアのロレンス」では第二班撮影監督を務め、フランソワ・トリュフォーのSF映画「華氏451」(66)でも撮影を務めた。とても斬新的な映画でした。映像がおしゃれでお気に入りです。
ジュリー・クリスティとドナルド・サザーランド主演でオカルトサスペンス「赤い影」(73)を監督した。これはもう一度見る勇気がわかないほど不気味で怖い映画だった。でも、さすがに映像は凝っている。冬のベネチアの物悲しい雰囲気がスリラーにぴったりだった。
77年にはD・ボウイ主演のSF映画「地球に落ちて来た男」が有名。退廃ムード漂うボウイがとても印象的だった。
彼も今はもういない。次から次に訃報を聞くのは寂しい限りです。