【朝日新聞・2016年12月2日付】 『新潟市の小学4年の男子児童が、担任の40代男性教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれ、1週
間以上学校を休んでいることが、保護者や学校への取材でわかった。児童は5年前、東京電力が起こした原発事故で福島県から家
族と避難していた。同級生からもそう呼ばれ、この担任に相談していたという。』
*3週間ほど前、
『福島県から横浜市に自主避難した中学一年の男子生徒が、小学生時代に避難者であることを理由に避難直後から少なくとも4年
に及ぶ「虐め」を受けていて、卒業式にも出席できなかったことを明かしていた。横浜市立小に転入した直後から同級生から「菌」や
「放射能」と呼ばれたり、蹴られたり、支援物資として提供された文房具を取られたこともあり3年のころから休みがちになった。5年に
なると、「(原発事故の)賠償金をもらっているだろ」と言われ、ゲームセンターや観光地の同市みなとみらい地区で遊ぶ金をせがまれ
た。多い時には10人に10万円を支払い、一カ月半の間に計約150万円に上った。』
というニュースがあったばかりの中での出来事だ。
沖縄では、他国の軍隊の為に生活の場を侵害されるであろう住民に対して、公務員であるケ~カンが「~ボケ~土人が~」と犯罪
的発言をしたのにも関わらず(私は、懲戒事案だと思っている)そのケ~カンの所属する自治体の首長がこの差別発言を擁護した為
か、単なる「注意」で済まされてしまった。
この国の中枢にいるヤカラ達は、同じ国に住む人々より「アメリカさんの為の基地」の方が大切なようである。(こういうヤカラ達を売国
奴と言うのでしょうね)
そして、教育の場では、被害者が更に「被害を受ける」という世界でも稀なおぞましい事件が起きている。
原発事故の被害者が更に被害を受けているという世界でも稀な異常事態に文科省曰く「放射能への正しい知識を周知させる~」と
のコメントをしている。この的外れな珍妙なコメントにこの国の騙しのテクニックを見た思いだ。
事の本質から衆人の目をそらし、真実や臭いモノに蓋をして、己らの都合の良い論理へと誘導するコメントは、国民の痛みさえも「利
用」しているかのようだ。
ここ数年の間に起きている為政者による法を無視したかのような「法案」可決は、こういう事件にも多大な影響を与えているのだろうと
推察できる。
商業メディアや政府広報を80%ほどの人々が信用し(他国の多くは、この逆で2割ほどの人々しか信用していない。何事にも裏事情
があるとみている)、生存権を具現化した生活保護の利用にイチャモンを付け、公的に保護する必要がないと答える人々が75%もい
るこの国の特異さは、こういう「人権を侵している」出来事とも共通するのではないかと考えている。窮地に追い込まれた人々を鞭(無
知という漢字がピッタリ)で打つような思考は、冷酷で浅慮そのものだと言うしかない。
差別や偏見、幼児性と残酷さが根底にあるからこそ引き起こされたこれらの事件は、この国が避けてきた「人権教育」の欠如の結果
だ。教育の基本に人権の尊重に重きを置けば、これらの理不尽な虐め(犯罪)や差別や偏見に塗れた言動(犯罪)は、必ず減少する
はずだ。
◎日本の教育の場でも是非実践してほしい実例です。↓
★北欧スウェーデンの実例~『いじめは防げる 予防体制を築いたスウェーデンの実績』
・・・・いじめ、中傷、侮辱を学校の規律の問題として終わらせず、人権に関する犯罪として捉えられるようになりました。
以前はいじめの解決策は、いじめの加害者を罰して態度を変えさせることだとされてきましたが、現在は、いじめは、学校法と差別法
という法律と規制の違反行為と扱われ、その責任は自治体あるいは私立の学校の理事会が果たさなければなりません。
つまり、「学校でいじめられないこと」は子どもの権利として法律で守られるべきだと考えられるようになったのです。・・・・
http://style.nikkei.com/article/DGXNASFK0300L_T01C13A2000000