昨年出された、学校で使用される放射線教育用の文科省推奨「放射線に関する副読本」が、あまりにも原発推進機関のデー
タだけに基づく偏向的な内容で多くの批判を浴びながらも、文科省は、その方針を変えようとしない。学校教育の中で、一方
的・偏向的な知識だけの書いてある教本を使用する事が、真実を学ぶべき教育と如何に矛盾する事か、教える立場の方々の
良心に訴えたい。
以下は、文科省の偏向的な放射線に関する副読本とは対極にあるような、“真実”が語られている本の内容です。
☆『放射線と被ばくの問題を考えるための副読本~減思力(げんしりょく)を防ぎ、判断力・批判力を育むために~』より
*特に重要な点に付いて*
【人工放射線は身近にはありません】
自然の放射線は身近にありますが,人工の放射性物質による放射線は身近にはありません。身近ではない人工放射線によ
る無用な被ばくを防ぐために,追加の被ばく線量(医療除く)限度や放射線管理区域が設定されています。
【無用な放射線は浴びないに越したことはありません】
放射線は細胞のDNAなどに影響を及ぼすことから,無用な放射線はできるだけ浴びないようにすることが大切です。特に,
細胞分裂が盛んな子どもや妊婦の方は,注意が必要です。
【低線量被ばくの影響は解明されていません】
年間の被ばく線量100mSv程度以下の,いわゆる「低線量被ばく」による健康影響については,未だ解明されていません。影
響が解明されていない以上,「正しい怖がり方」というものは論理的に成立しません。
【リスクの公平性について考えましょう】
放射線の被ばくによる健康リスクを考える際には,便益(ベネフィット)や負担の公平性についても考慮されなければなりませ
ん。放射能に汚染された地域での無用な被ばくには,便益は伴っておらず,負担にも不公平性があります。
【情報を鵜呑みにしない判断力や批判力を育むことが大切です】
いわゆる「原子力の安全神話」は,原発推進側に偏った教育・広報によってつくられてきました。二度と同じ過ちを繰り返さな
いためにも,教育や広報における公平性を追求するとともに,一人ひとりが判断力や批判力を育むことが大切です。
*放射線と被ばくの問題を考えるための副読本全文
http://tamaky.com/kibou/wp-content/uploads/2012/04/5c6a0681fe85d8079d414bed11fdc0d9.pdf