放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

とりあえず新年

2008年01月06日 16時22分30秒 | Weblog
とりあえずの新年。
 無事歳を越せたことに感謝したい。

 実家に帰ったときに、母から「お前は祖父に似てきた」と言われた。
 僕が、何も要らない、何も飲まないと言っていたら、母にそう言われた。
 祖父は、自分のことは自分なりに用意ができていて、特別なにかをお世話する必要のない人だったらしい。お茶も自分でさっさと淹れるし、着替えも道具も必要なものは自分で持ってきて置いておく。自立しているというか、人任せにできない性分だったのか。
 貧乏性といえば、そうとも言えるが、自分の全てを自分の考えだけでできるということは意外に大変なことである。

 独身の時は、自分のことは自分でやらざるを得ないのだが、それでも知らず知らずのうちに誰かの助けが入っていたりする。そのことに気がつくかどうか、さらに助けを受け容れつつ感謝して礼を忘れずにいられるか。大人になるということは、自分をとりまく相互関係をよく知り、要所要所でコントロールできる力量を得ること。さらに自分という存在が世の中で果たしてゆく役割というものを見出せるかどうか。これはむしろ禅者や行者の類かな。さらに、それすら超越して見るもの触れるもの全てを善い方向へ導けるとしたら、それは立派な菩薩行ということになる。

 大それたことを書いた。
 たかがお茶を遠慮したくらいで何が大人か。

 でも、祖父の在様(ありよう)を目指すのも悪くない。
 素のまま、簡潔に、そして礼を忘れず。
 日本人はかくありたい。

 またまた大それたことを書いた。
 新春の大法螺吹きにならないように気をつけます。
コメント
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