放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

<花巻界隈(風鈴)紀行11>

2014年09月17日 01時01分01秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 自信喪失の頼りない運転で、どうにか遠野の市街地へ入ることが出来た。もうお昼近い。

 JR遠野駅に到着。子供達はトイレ休憩。オトナは車中でぐったり。う~、なんか頭ん中がぐるぐる廻っている。

 ふと隣を馬車が通り過ぎていった。
 ば、馬車!?
 ちょっとびっくり。これまた思い切った観光事業だね。お馬さんの管理も大変だろうに・・・。フン害とかないのかな?

 馬車見てすこし落ち着いた。これって動物療法?(笑)
 駅前でぐるりと方向転換。すると少しだけ方向感覚が戻った気がした。
 - いま駅舎を背にして鍋倉城のほうを向いている。うん、ここなら迷わない。-
 やっぱり知らない土地に来たら駅を起点にするのが基本なんだね。
 とりあえず遠野市博物館を目指す。こっちの方向でいいはずだ(それがさっきまで迷っていたお山と対面するような形であるとは今まで気が付かなかった)。

 川(内堀)をわたるところで「とおの物語の館」という建物があった。ここは要チェックですね。
 遠野市民センターに車を駐めて(有料でした)、歩いて向かう。
 すこし時代がかった門をくぐると明治の頃の雰囲気たっぷりな建物(旧高善旅館)がお出迎え。なんと柳田國男の定宿だったところを移築してきたそうな。奥には柳田の隠居所だった建物まで東京から移築している。

 「遠野座」に入れば語り部さんが「話コかだり(語り)」して遊んでくれる。
 
 酒蔵を改装した資料室ではオドロキの仕掛けがいっぱい(けっこうハイテク)。これは子供ウケするねー。ザシキワラシもオシラサマもカッパも経立(ふったち)も大集合。しばらくみんな妖怪三昧。

 ここであらためて「佐々木鏡石(本名・喜善)」という人について知ることが出来た。
 佐々木こそが遠野の伝承話の数々を柳田國男に紹介した人物。彼の話がなければ「遠野物語」は生まれなかった。金田一京助博士は彼をして「日本のグリム」と評価した。佐々木が宮沢賢治の「ざしき童子(ぼっこ)の話」を介して彼とも交流があったということには少なからず興味を覚えたのだが、その話題はまた今度。

 ここから旧高善旅館へ移動。
 木の香りがする。木造建築はこの琥珀色のフィトンチットが魅力だね。
 大沢温泉の自炊部と同じ香り。

 二階にあがると柳田國男がトグロを巻いていた(籠った)部屋がある。
 陸炉(火鉢)が立派。調度品もかなり上等。上客だったんだね。
 こういうところに来ると子供達はタタミで大の字に寝転びたくなる。気持ちは十分にわかる。でも人が来る前にやめてね。

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