“マチコ、オネガイガアリマス。”
知人の中国留学生から電話が入った。
“明日、中国から後輩の留学生が夜9時半に千歳に着くんですが、そのお世話係りになって、布団を自分が預かっています。それを車で運んでほしいのですが。”
と言う内容だった。
中国留学生が店にやってきたのは去年の今頃だった。
次から次へ留学生が訪れ、その中の数人の留学生と交流を持つようになった。
初めて見る桜におおはしょぎし、食事をしたり、旅行に行ったり、スポーツをしたり、家族のような付き合いになった。
ほとんどが訪日が初めての留学生達。流暢な日本語とまではいかないが、日常会話ならOKだ。(全部が全部ではないけどね)
口々に“日本は物価は高すぎです。マチコの店に出会って本当に良かった。僕達は助かりますが、何でこんなに安くするんですか?おかしいです。これじゃ儲かりません。”
う~~~もっとも。
それから一年、先輩として後輩の面倒をみるようになった。
今回は9人、3箇所のアパートに分散。
いい部屋もあれば、えっ!ここに住むの?ていう部屋もある。
自国ではそれなりの生活をしていただろう、まだまだ寒い北海道の何もないガランとしたアパートに昨晩は布団にくるまって寝たんだね。
これから始まる日本での生活。
中国の大学を卒業してきたり、一年の交換留学生だったり、中国の大学を留年して来日したり、大学を卒業して社会人となりお金を貯めて来日したりと環境は違うが、
“中国では大学を卒業しただけではいい仕事につけません。それ以上の学歴が必要なのです。”
皆が通う恵庭の大学。
交流を持つ留学生の一人はレベルが低すぎます。と退学し、退学と同時に就学ビザが切れるため今は帰国し、10月に再度来日、北大大学院に入学が決まっている。
どの留学生もよく勉強をしている。
日本文学、ことわざ、四文字熟語、百人一首を そらんじる学生。
日本語で冗談を言う学生。
どの学生もバイトをしながら頑張っている。
短い日本での学生生活、出来る事は応援したいと思っているんだ。
留学生同志で固まらず、積極的に日本人に関わって欲しい。
来月は北海道の桜が花開く。
ジンギスカンを食べながらお花見をしよう。