「ごめんごめん。前の車、ずっとのんびりしていて遅くなった。」
「いい、いい。トラックは、前にいても後ろにいても楽んねさげな。」
集合の予定時刻に遅れてしまった。先週と同じ時間設定で出発したのだが、甘かった。
この反省は次回に生かします。
さて、久しぶりにT氏と二人で山菜採りだ。
こと山遊びに関しては、T氏との付き合いが一番長い。
もう、かれこれ40年にもなる。
二人の紡いできたエピソードも数限りなくあるのだが、このところは、
『無理なく、歳相応に楽しむ』
が、暗黙の合言葉といったところか。
お互いに、無理はできない年齢。
でも、山遊びはしたいし、収穫もほしい。
そうなると、ここまで築いてきた経験値が、とても大切になる。
この辺の判断基準は、奥深いものがあるので、今回は割愛するが、今回は、本日・N川の某地点で一致したのだ。
ここは、我々が長年収獲を楽しんできている、謂わば、山菜交流広場なのだ。
本日のターゲットは、ワサビとフキノトウがメインになる。
ただ、この時期というか、これまでの気候を振り返ると、量を求めるのは無理。
それよりも、どんな風に季節が進んでいるかを確認しあうことの方が大事になる。
その辺は、しゃべらなくても、お互いに分かっている。
身支度を整えて出発。あとは、阿吽の呼吸となる。
前回、全く見られなかったカタクリ
やっぱり、短期間のうちに季節が進んでいる。
ワサビも大分花を咲かせている
マタギは、前回、それなりに戴いているので、ちょっとでいい。でも、T氏は違うよね。
根こそぎ掘らなくっちゃあ
川岸に運び、お洗濯
きれいになったら袋詰めしてリュックへ
「何袋になったの?」
「ん~と、これで6袋目か。」
「随分採ったにゃあ。」
「初物ださげの。」
様子見にしては多すぎなのだが、これで、乱獲かというと、そうではない。
ワサビを収穫する場合、『育成』という視点がないと根絶やしになってしまう。
その方法は、大きく分けて二つあると思うのだが、我々の場合は、『間引き』という考え方で収穫している。
畑の作物と同じ考え方だ。
要するに、場所と栄養と日光の取り合いにならない程度に隙間を空けるということ。
この考え方で、20年以上環境が保たれているのだから、問題はあるまい。
もう一つの方法は、花芽だけを摘むというやり方。
こちらにもメリットはあるのだが、どちらかと言うと、前者の方が、自然な生育にとって素直な気がしている。
マタギも収穫しますが、根が中心。
茎の太いものは、
根も太いのだ
さて、続いては、フキノトウとアサツキになります。
我が家では、どちらも大人気で、前回の収穫分があっという間になくなりそうなので、追加の収穫です。
しかし、
ライバルがいるみたい
根こそぎ掘り起こして食べられています。
こちらは、今朝の跡みたいです
足跡をよく見ると
イノシシちゃんですね
お互いに、採りつくしてしまわないように収穫しましょうね。
美味しそうなものを間引きます(茎も採ったんだけど写真忘れた)
そして、こちらは、
アサツキが好きな方もいらっしゃるのね
マタギもほどほどに戴きます
この地では、動物たちとの共存共栄が必要なようです。
「コゴミやタラノメには、あと2週間ぐらいかかるかな。」
「んだな。まず、来週は、来ねんねべや。」
「うん。天気次第だけどな。」
「また、連絡すっさげな。」
「こっちも日程見てみる。」
「そん時は、上流も見てみっでやあ。」
「んだなあ。どうなってっかな。」
本日は、前回の探訪からわずか5日間だったが、季節の変化を実感することができた。
また広場への再訪を確認しあい、T氏と別れた。
ああ~、楽しかったよ。
そして、山の神様、本日もありがとうございました。
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