T川で山菜採りを満喫した2日後、今度はS川にもお出かけした(陸上は次の日ね)。
こんなに短いインターバルで出かける理由は、単にマタギが『欲タガリ』だからというだけではない。
第一に、山菜仲間のM氏に、この一瞬で通り過ぎてしまう春の喜びを味わってもらいたかったから。
そして、二番目が、
これ(ウド)なんです
一昨日のT川探訪で収穫した山菜たちは、ほとんどがその日のうちに嫁ぎ先が決まって、第二の人生を歩み始めました。
でも、『初物』だからと喜んで連れ帰ったウドだけが、行き場を失ってしまっていました。
このウドちゃんの魅力を十分に発揮してもらうためには、お友達の助けが必要です。
で、コゴミもフキノトウもM氏に任せて、目を皿のようにしてウドを探してきたんです。
正直なところ、一昨日もそうだけど、この時期にこの地域での天然ウドって滅多に採れません。
普通なら、雪の下、土の中に眠っているんです。
だけど、さすがに少雪・高温の今年は、少しだけ出ていたので、かろうじて連れ帰ることができました。
これだけあればなんとかなるでしょう。
作るのは、山形の郷土料理、ウドのドンコロ煮です。
冷蔵庫で眠っていたウドも合流
粗く寸切りにして
ジャガイモはひと口大に(2個分)。
この料理に、身欠きにしん(今回はソフトを2本)は欠かせません。軽く洗ったら1センチ幅ぐらいに切って、
鍋で合流(約600g)
あんまり自信がないんだけど、
・酒醤油みりんを各40g弱に、砂糖15gと顆粒出汁少々で味付け
水を加えてヒタヒタにしたら加熱、沸騰
ここから落し蓋をして弱火で20分
落とし蓋があまりにも鍋にぴったりで水位が下がりません
・落し蓋を外して長時間加熱。水分を飛ばしたら、鍋の蓋をして冷めるまでじっくり待ちます
完成です
早速夕食へ
これが旨いのよ。
ご存じの通り、ウドはくせの強い味と香りを持つ山菜なんだけど、これとは別方向にくせの強い身欠きにしんとの相性が抜群に良いのです。
そんでもって、くせのないジャガイモが、二人の間を取り持ってくれているのが分かります。
ああ~、美味しい!
そして、よかった!
これで2日間待たせてしまった初物のウドも無事に料理することができました。
T川とともに、S川の山の神様、こんなに早くに、こんなに美味しい山菜をありがとうございました。
おかげで、本日のマタギ家の食卓も、春の喜びに溢れています。