ノワタリさんと東京で合流した夜、親しくされているという占い師さんの所へ 友人と二人案内して頂いた。
私の住んでいる田舎では 昔は手相を見るおじいさんとかはいたが、そういう職業の人は20年くらい前から居らず、タロットと霊感などという占いは初めてで、何を言われるか少し不安もあったが、ワクワクした。
その占い師さんは、足摺でちょっと見かけた方で、まだ30歳代で男性なのだが、中性的で大変優しい穏やかそうな人に見えた。
まず、友人から見て頂いた。
その間、私が以前お世話になった祈祷師さんのことを話し始めると、いきなりノワタリさんは、「痛い!」と言って頭を抱えた。「その人は大変力は強いけれども、良くないわね。」と続けて言った。うすうすそんな気はしていたが、やっぱりねと思った。話を替え、順番を待った。やがて友人が終わり、二人が待合室に出てきたとき、占い師さんの表情がちょっと変だった。
最初に、私が独り者である事を告げると、「う~ん、何故だろう...あなたは何時も不幸せになるほうを選択してきましたね。」と言われ、何故だか、私の事を分かってくれてるという気持ちになり 涙が出てきそうだった。
また、から私の先祖が昔で言う分限者であり、その家の繁栄が続くようにと神社を作ったが、残せなかったと詫びている。と言われた。確かに、先祖の元の家の敷地の裏に小さな神社はある。祖父が子供の頃、神事で来られた神主さんを家に泊め、接待していたとは行っていたが、自分ちのものとは言わなかった。そうすると、祖父が物心ついたころにはもう神社のある土地は手放していたのであろう。
「繁栄していたのは、幕末くらいまでの事でしょう?」と言うと、「残せずに悪かった。と謝っていますよ。」と言われた。その時は、何のおまじないか分からなかったが、セイジの葉の束を燻しながら 話を続けられた。最後に気をつけることをアドバイスして頂き、「他に聞きたい事はありますか。」と言われた。
以前、「土砂崩れで死ぬ」と書いたが、それだけでなく私の前世は請負師の妻でありその時も、事故が起き、土砂に埋もれて死んだと例の祈祷師に聞いていたので、その事を伝えた。
「確かに、あなたの目の前で事故は起きました。でも、亡くなったのは あなたではなく、他の人です。それは自然災害であるのに、責任を感じて、自分は幸せになってはならないと前世で思ったから、今世でそういう選択ばかりしたのですよ。」と優しくおっしゃられた。
それまでの生き方がリセットされ、本当の自分の人生が始まったような気がした。 後で、仲の良い友達に言うと、「他はわからんけど、不幸せな選択と言うのは当たってる。」と言われた。
料金を支払って、帰ろうとすると、占い師さんは「さっきね、先の人を診ているときに、大きなバタンというドアを開ける音がして、甲高い女の声がしたけど、うちに来る客にはそういう人はいないし、通り客が入ったのかなと思った。けど、出てみたら、二人しか居ないのであれ~?と思ったんだ。」と不思議そうに言われた。
お二人には私たちに見えないものや聞こえない物が分かるんだと思ったが、その正体って何なのだろう。
それから1ヶ月もしないうちにアドバイスで、気の向かないことはしないようにと言われていた事に反する事をした。当然、如実に結果はでた。