昨晩は、疲れており9時半頃に横になり寝てしまった。12時過ぎに一度目が覚め、ポーランドに住んでいる人の夏休みの過ごし方を聞いているうちにまた、寝てしまった。
どのくらいの時間だろう、コツコツと静かに階段を上がってくる靴音がする。そして、私の部屋の戸の開く音がした。
「あれ、鍵は閉めたはずだがな」と思ったが、やがて薄暗闇の中に黒い影だけが余計に黒く見えた。
「今夜、ここに休ませて下さい。」と、若い男の声して、私の足元に横になった。
「いや、それはまずい。おばさんだといっても、女の一人暮らしだから 出来ない。」とお断りしたが、出て行った記憶はない。ラジオから、山下達郎の高気圧ガールが流れていた。また、ウトウトと寝入ってしまった。(後で調べると、達郎の歌は、2時47分にかかったという事だった。)
朝になり、夜中の事を思い出した。あれは、夢か?否、確かにやって来た。起き上がると、背中がいやに痛い。たぶん、何かよくない物が憑いているのではと思い、ノワタリさんに朝っぱらから電話をした。
訳を話すと、「ちょっと待ってね。あら、すごい寒気よ。う~ん、自殺者ね。あなたを頼って来たのよ。すぐお清めして!ほっといたら、心まで入られちゃうと、大変だからね」と言われた。
頼ると言われても、私にはそんな力はない。来るのは間違いだ。すぐさま、体を清め、玄関に盛り塩を置き、香を焚いた。
「すみません。のきましたでしょうか?」と、ノワタリさんに、お尋ねした。
「上手になったわね。大丈夫よ。」と褒められた。そりゃ、年がら年中、憑けて来ては、清め、憑けて来ては、清めを繰り返しているもんね。
が、 しかし、学生の頃、下宿で、やはり、ウトウトとしていると、廊下の窓の外を人影が見えた。「あれ~、カーテン閉め忘れたかな?」と思ったら、ドアがスーと開き、枕元にドスンとすわり、「は~~」と大きくため息をする女の声がした。下の部屋の女の子だと思い。彼女の名前を言おうとした途端、金縛りになってしまった。
体が自由になるとすぐ、私は枕を抱えて、起きている人の部屋に駆け込み、その夜を過ごした。
その下宿はエネルギーが悪く、私は1ヶ月もしないうちに体調も悪くなったが、なぜか、4年間そこに住み続けた。出て行った後、1ヶ月余で 私の真上の部屋の人が自殺したと、人に聞いた。祓えない時は、本当に大変でした。
昨夜の事を母に話すと、ケタケタと笑っていたが、「恐ろしかったでしょ。」と言われた。ノワタリさんのお陰で、今は、それほど怖くは無い。
今恐ろしいのは、こんなに政治が混乱しているのでは、ある日目覚めたら、昔、ヒットラーとスターリンが、青鉛筆と赤鉛筆でヨーロッパ地図に線を引いて分けたように、、また、ロシアとアメリカと中国に線引きされて、日本と言う国が無くなっているのではないかと思う事である。 極端な考えであろうか?