10月27日
日経平均 2万2008.45円(+268.67円)
TOPIX 1771.05(+17.15)
出来高 19億9118万株
長期金利(新発10年国債) 0.070%(+0.005)
1ドル=114.10円(0.33円安)
10月23日 2万1696円 15億8207万株 2兆5942億円
10月24日 2万1805円 15億7156万株 2兆5393億円
10月25日 2万1707円 19億6843万株 3兆3155億円
10月26日 2万1739円 15億9008万株 2兆6333億円
10月27日 2万2008円 19億9118万株 3兆1008億円
朝日新聞 2017.10.25
■日経平均16連騰
24日の東京証券取引所で日経平均株価は値上がりし、過去最長の16営業日連続の上昇となった。
前日達成した連騰記録を更新した。
終値は108円52銭(0.50%)高の2万1805円17銭。
16日間の上昇幅は1448円(7.1%)。
衆院選の自民大勝を受け、アベノミクスの継続に期待する買いの勢いが強まっている。
目立つのは売買代金の過半を占める外国人投資家の買いだ。
夏場は北朝鮮情勢の緊迫化や安倍政権の不安定さから売られたが、懸念が後退。
企業業績への期待もあり買われている。 (大隈悠)
朝日新聞 2017.10.26
■日経平均 16連騰で止まる
25日の日経平均株価は値下がりし、連騰記録は前日までの16営業日連続で途切れた。
日経平均の終値は、前日終値より97円55銭(0.45%)安い2万1707円62銭。
日経平均は、北朝鮮リスクの後退や世界的な株高、衆院選の与党大勝などを材料に今月2日から、上昇を続けた。
高度成長期の1960年12月~61年1月の14連騰(上昇率は8.9%)を抜き歴代1位の記録を塗り替え、24日までの上げ幅は1448円89銭(同7.1%)となった。
ただ、海外投資家の買いが膨らむ一方、「個人投資家には買いにくい」(大手証券)との声も出ている。
朝日新聞 2017.10.28
■来週の市場は/企業決算、金融政策に注目
来週の東京株式市場は上場企業の決算発表や日米の金融政策が注目される。
今週は平均株価が史上初の16日続伸を達成。
さらに企業業績の拡大期待が高まっており、来週の日経平均株価は2万2000円前後で推移しそうだ。
来週はソニー、ホンダなど主要企業の9月中間決算発表が集中。
好決算が相次げば株式相場押し上げにつながる。
日銀と米連邦準備制度理事会がそれぞれ金融政策を決める会合を開催するが、ともに主要政策変更は見送られる見通し。 (共同)
日本株は、海外の投資家が戻ってきたこと。国内企業の好業績が見込まれることで上昇。
このことは、喜ばしいのですが、日銀や年金財団による「官製相場」が、「もやもや感の原因ではないか」と思う。
こんな事が何時までも続けられるとは、思えないし、随分と市場をゆがめているのではないかと、ぼくは懸念するし、思わぬ反動に見舞われることもあり得ると不安視する。
東証公表の投資部門別売買動向をみると、外国人は10月3週(16-20日)に日本株の現物と先物を合わせて約8300億円を買い越した。
日経平均が上昇を始めた9月2週(9月11-15日)以降では、買い越し額が計4.4兆円に上る。
計2.2兆円を売り越していた今年のそれまでの状況は、まさに一変した。(モーニングスター)
前週までの4週間で1兆7600億円を買い越した海外投資家が引き続き上昇相場を牽引した。(株探ニュース)
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朝日新聞 2017.10.28
上場投資信託 買い控え
日銀、日経平均連騰で
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日本銀行が金融緩和での上場投資信託(ETF)の買い入れを控えている。
これまでは株価を下支えして「官製相場」との批判も浴びてきたが、日経平均株価が連騰するなか、10月の日銀の買い入れ額は「ゼロ」だ。
ETFの買い入れは今のままでいいのか。
30~31日の金融政策決定会合で議論されそうだ。
終値 2万2000円超
日銀は金融緩和で年6兆円規模のETFを買っている。
一部を除き、東証株価指数(TOPIX)や日経平均などに連動するETFで、日銀が買うと運用会社を通じて幅広い銘柄が買われ、株価を押し上げ る。
日銀による「官製相場」と批判されるが、最近は北朝鮮情勢の緊迫化が和らぎ、米国株高を受けて日経平均は上昇。
過去最長の16連騰も記録した。
27日の終値は前日より268円67銭(1.24%)高い2万2008円45銭で、1996年7月以来の高値だ。
株価上昇の中、日銀は10月は、株価指数に連動するETFを一度も買つていない。
こうしたETFは年6兆円の購入額のうち5.7兆円。
今年はすでに4.3兆円分を買い、あと1.4兆円分の「枠」がある。
年間購入額にこだわり、今後ペースを上げてETFを買うのか。
市場では「政策の趣旨を考えれば、無理してまで買わないのでは」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩氏)との予想が多い。
日銀は13年4月の年1兆円から購入額を徐々に増やしてきた。
昨年7月は、英国の欧州連合(EU)離脱決定後の先行き不安を鎮めるため、買い入れ額を計約6兆円に倍増させた。
しかし従来のペースでETFを買う理由は薄れている。
買い続ければ「市場に過度な期待を持たせてバブルを招き、ますます緩和がやめにくくなる」(ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏)との声もある。
日銀は30、31日の金融政策決定会合でETFの買い入れ手法についても議論する。
日銀内では「(買に入れ目標額と)実際の購入額がよほどかけ離れなければ問題ない」(幹部)との意見が多い。
今回は方針を変えない見通しだが、今後も議論の動向は注目される。 (藤田知也)
※
ETF(上場投資信託)
投資家からお金を集めて株式などに投資する「投資信託」の中で、証券取引所に上場し、株式のように売買できる金融商品。
異次元緩和が始まった13年4月の買い入れ額は年1兆円ペースで、14年10月に3兆円、昨年7月に6兆円に増やした。
日銀が投信を通じて実質的な大株主となっている企業が増え、市場をゆがめていると指摘されている。
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朝日新聞 2017.10.24
東証15連騰 最長更新
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23日の東京株式市場は、衆院選の自民大勝で「アベノミクス」が続くとの期待感から日経平均株価が大幅に上昇。
終値は前週末比239円01銭(1.11%)高の2万1696円65銭で、史上初の15営業日連続(2~23日)の値上がりとなった。
最長だった高度成長期の14連騰(1960年12月21日~61年1月11日)を約57年ぶりに更新した。
1996年7月以来、約21年ぶりの高値水準。
15日間の上昇幅は1340円(6.58%)。
9月上旬以降、北朝鮮問題の緊張が和らぎ、景気が堅調な米国は株価が史上最高値圏だ。
国内企業は中間決算で好業績が見込まれる。
好材料がそろう中、衆院選で政権側が大勝。
円安・株高をもたらした日本銀行の金融緩和が続く期待が強まった。
日銀が緩和策で上場投資信託(ETF)を買うなどして支える「官製相場」は長続きしないとの懸念は根強い。
しかし海外投資家を中心に買いの勢いが強まり、次の節目の2万2000円への上昇予想も出ている。 (大和田武士)
これまでの連騰記録は1960年12月~61年1月の14営業日連続で、1988年2月の13連騰が続く。
60年代初めの高度成長期と80年代終わりのバブル期で、いずれも今よりはるかに高成長の時代だった。
景気回復の実感がないとの声がある中での連騰記録に、市場では「まさか日本株がこんなことになるとは」(大手証券)の声が上がる。
15営業日で100円超の上昇幅だったのは5日間。
10円未満は2日間、10~50円未満は3日間で、ずっと急ピッチの上昇だったわけではない。
北朝鮮情勢が沈静化し、米国では好景気を背景に株価が史上最高値圏となった。
海外経済が堅調で企業の中間決算は好業績が期待される。
徐々に好材料が増え、株価がじりじりと上がる中、衆院選を受けてさらに上がった形だ。 (座小田英史、藤田知也)
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朝日新聞 2017.10.25
コメ王国の挑戦 /【上】脱コシヒカリ 探る新潟
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コメ王国の挑戦 【上】
減反今年限り 求められる変身
「きらめく大粒。甘みとコクがある」。
今年から本格的に売り出した「新之助」だ。
37年連続でコメ産出額は全国1位。
いち早く導入したコシヒカリで日本を席巻してきた王国が、頼れる武器を差し置いて、新
之助をアピールするのはなぜか。
全国のコメ農家を縛ってきた「掟」が、今年限りでなくなる。減反政策だ。
農林水産省は毎年、都道府県ごとにつくる量の上限を示してきた。
日本人1人が年間に食べるコメの量は2016年度が54.4キロで、ピークだった。
1962年度の半分以下。
それに対応するため、上限はほぱ全国一律で減らされてきた。
価格急落を防ぐ代わりに、市場の調整機能が働くことで値段に応じて産地が作る量を決め
る動きは制約された。
減反が廃止される18年から、農水省は上限量を示さず、各産地が自らのリスクで、生産量
を判断するよう促す。
新潟県は、コシヒカリの需要は年2%ずつ減ると厳しく見積もっている。
食感や昧の特徴が違い、高温や災害にも強い新之助は、その穴をカバーする役割が期待さ
れているのだ。
「脱コシヒカリ」が避けられない将来を予見させる出来事は、すでに起きていた。
値段逆転に衝撃
「ついにきたか」。
5月下旬、農水省との懇談会で示された資料に、新潟県幹部は衝撃を受けた。
それは、民間市場で取引される16年産のコメ価格のグラフだった。
収穫直後にトップだった魚沼産コシヒカリは右下がりに落ち込み、翌年春には北海道の
「ゆめぴりか」と山形の「つや姫」に一時的に逆転されていた。
09年デビューのゆめぴりかと10年のつや姫は、新興勢力の出世頭だ。
産地が品質や生産量を厳しく管理し、「おいしいコメ」としての評価を高めてきた。
「名前優先の価格設定に食味が伴わない場合もある」。
別の資料にこんな業者の声も記されていた。
県幹部は「新潟のコシヒカリだから売れるという時代ではない」と危機感を隠さない。 (高木真也、山村哲史)