5月24日
日経平均 2万1117.22円(-33.92円)
TOPIX 1541.21(+0.63)
出来高 12億4671万株
長期金利(新発10年国債) -0.070%(-0.005)
1ドル=109.53円(0.76円高)
5月20日 2万1301円 11億7824万株 1兆9846億円
5月21日 2万1272円 12億5455万株 2兆3313億円
5月22日 2万1283円 12億0334万株 2兆0930億円
5月23日 2万1151円 11億5542万株 2兆0853億円
5月24日 2万1117円 12億4671万株 2兆1284億円
■株探ニュース 2019.5.25
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今週の【早わかり株式市況】相場膠着も底堅さ発揮、ファーウェイへの禁輸措置が重石
■今週の相場ポイント
1.日経平均は3週続落、米政府によるファーウェイへの輸出禁止措置が重石
2.米中摩擦は長期化も懸念され、押し目買いを入れにくい環境が意識される
3.売り方も動きづらく、週半ばまで上にも下にも方向性が見えにくい相場に
4.27日予定の日米首脳会談の結果を見極めたいとの思惑で売買手控え
5.週末は前日の米株波乱を受け大きく売り優勢で始まるも、その後戻り足に
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比132円安(0.63%安)の2万1117円と3週続落した。
今週は米政府によるファーウェイへの輸出禁止措置などが懸念材料となり、米中貿易摩擦の激化かつ長期化への思惑から売り圧力が改めて意識される週だった。
日経平均は週末にフシ目の2万1000円台を一時割り込む水準に売られたものの、後半下げ渋り大引けでは2万1000円台をキープした。
25日(土)にはトランプ米大統領が来日し日米首脳会談が行われる予定にあり、この結果を見極めたいとの思惑で売買が手控えられた。
20日(月)は朝方発表の1~3月期GDPが予想に反してプラスだったことや為替が円安に振れたことなどを受け日経平均は51円高と続伸。
ただ、上値の重さも拭えず実需買い意欲の乏しさは拭えなかった。
このモヤモヤ感はこの後も全体相場に反映されることになる。
ファーウェイ問題が重石となっているとはいえ、売り方も動きづらく、21日(火)は29円安、22日(水)は10円高と“はっきりしない”展開が続いた。
ただ、23日(木)は米国が中国に対し強硬姿勢を貫く姿勢が徐々に意識され、ソフトバンクグループ が大きく売り込まれたこともあって132円安と下値模索の動きを強めた。
同日の米国株市場でNYダウが一時450ドル近く下げる波乱展開となったことから、24日(金)は日経平均も大幅安を覚悟する雰囲気に包まれたが、寄り付き早々にこの日の安値をつけ、それ以降は漸次下げ幅を縮小。
TOPIXはプラス圏で着地するなど打たれ強さを発揮した。
■来週のポイント
米中対立が長期化するとの見方が広がっているだけに、来週も方向感に乏しい膠着相場が続きそうだ。
ただ、国賓として25日から来日するトランプ米大統領がお土産的な発言があれば、上値を試す展開も期待される。
■モーニングスター 2019.5.25
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株式週間展望=米中摩擦でこう着感/悪材消化も買い手掛かり限定、内需株は補正予算期待も
米中摩擦が貿易から技術分野への広がりを強める中、その影響が及ぶ日本の株式市場にも重苦しいムードが立ち込めている。
戻り売りに頭を押さえられた今週(20~24日)の日経平均株価は、一時再び2万1000円を下回った。
6月28、29日の大阪G20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)までは米中の動きが進展しにくく、日本株相場も目先はこう着しそうだ。
中国通信機器大手ファーウェイ封じのスタンスを米トランプ政権が鮮明にした今週、半導体や電子部品といったハイテクセクターを中心に日米の株式市場には逆風が吹いた。
NYダウは23日の安値時点で2万5328ドルまで下げ、13日安値2万5222ドルに接近。
24日の日経平均も2万922円まで売られ、日足一目均衡表の「雲」の下に出た。
ファーウェイ問題をめぐっては、このまま深刻化する流れが続けば国際的なサプライチェーンへの打撃が避けられない。
多くの日本企業にとって非常に悪いシナリオであり、このところの関連銘柄の動きに懸念が反映されている。
もっとも、相場はこの新たな懸念材料をいったん受け止めたようにもみえる。
要の米国経済が堅調さを維持していることもあり、ひとまず「トランプ流の交渉戦術」だと割り切ることで日本株にも一定の支えが生じている。
強く買い上がるエネルギーこそ欠くものの、下値では底堅さを示しそうだ。
来週(27~31日)は、トランプ大統領が来日して行われる27日の日米首脳会談を受け、大型補正予算や衆参ダブル選への思惑を通じて内需株への関心が高まる公算だ。
建設や電炉、小売株などには資金が向かいやすくなる。
対中政策に関する重要な発言も想定外ではないものの、可能性は高くない。
一方、カジノを含むIR(統合型リゾート)をめぐっては、国内での整備へ向けた基本方針の公表を政府が7月の参院選後に先送りする方針が伝わっている。
ただ、過去にはトランプ大統領と安倍首相の首脳会談の直後にカジノ政策が前進した例もある。
このため、今回も関連銘柄のマークを怠れない。
欧州では26日まで、EU(欧州連合)の立法機関の議席を争う欧州議会選が行われる。
EU懐疑派が予想以上に勢力を増すことになれば、不安要素が加わる。
しかし、懐疑派も一枚岩ではないため、余波は限定的だろう。
また直近急落した原油相場にも注意が必要だ。
来週の日経平均の想定レンジは2万700~2万1400円。
令和になってから、晴れの日なし。
もやもや感は募るばかりで、気分悪し。
今週も、もやもや感は、さらに募るばかりか。
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朝日新聞 2019.5.21
GDP年率2.1%増
1~3月期 輸入の落ち込み影響
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今年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、2四半期連続のプラス成長となった。
物価の変動を除いた実質(季節調整値)で前期(昨年10~12月期)より0.5%増え、この状況が1年続いたと仮定した年率換算では2.1%増だった。
内閣府が20日発表した。
民間の予測を上回る高い伸びを示したが、輸入が輸出より大きく落ち込んだ結果、GDPが計算上、押し上げられた面が強い。
企業の設備投資や個人消費は小幅な減少に転じ、中国経済の減速が、これまで「堅調」とされてきた内需に影を落とし始めている。
専門家からは「景気の実態は、見かけより良くない」との指摘が相次いだ。
内需を支える設備投資は、前期の2.5%増から0.3%減に落ち込んだ。
前期は自然災害後の回復で伸び、今回はその反動で減ったという面に加え、米中貿易摩擦などを理由に投資を先送り・縮小する企業も製造業を中心に多かった。
GDPの半分以上を占める個人消費は、前期に0.2%増だったが、今回は0.1%減となった。
冬物衣料の売れ行きが鈍く、自動車も振るわなかった。
食料品値上げなどの影響で、消費者の節約志向の広がりもみられた。
前期に1.2%増だった輸出は、中国の景気減速の影響が直接表れ、2.4%減に。
スマートフォンに使われる半導体や自動車用の部品などが不振だった。
ただ、輸出から輸入を差し引いた外需はGDPを0.4%分押し上げ、今回のプラス成長の主因となった。
輸入が4.6%の大幅減となったためで、設備投資の動きが鈍っている影響とみられる。
今回の結果を受けて注目されるのは、政府が24日に公表する月例経済報告だ。
「景気は緩やかに回復している」としてきた基調判断を変えるかどうかが、焦点となる。 (高橋末菜、北見英城)
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朝日新聞 2019.5.25
5月月例経済報告
景気判断引き下げ/「回復」表現は維持
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政府は24日、5月の月例経済報告で国内の景気判断を2カ月ぶりに引き下げ、「輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している」との認識を示した。
中国経済の減速を背景に、海外向けの輸出や製造業全体に弱さが広がっていると認定した。
一方、「緩やかに回復」という基本的な見方は維持した。
月例経済報告は景気に対する政府の公式見解で、3月に判断を3年ぶりに引き下げたばかり。
米中貿易摩擦の激化などで先行きは不透明さを増し、消費増税の予定も10月に控える。
政府は経済運営で慎重なかじ取りを迫られそうだ。
3~4月の総括判断では、「このところ輸出や生産の一部に弱さもみられる」としていたが、今回は「一部に」を削除した。
個別項目でも、企業の設備投資と生産の判断を下方修正した。
今回引き下げを余儀なくされたのは、幅広い製品で生産や輸出の弱含みを示すデータが出ていることが大きい。
今月13日には景気動向指数の基調判断が約6年ぶりの「悪化」に。
20日発表された1~3月期の国内総生産1次速報でも、設備投資や個人消費に陰りが見えた。
それでも回復基調との見方を維持したのは、雇用や企業収益が高水準を保っているからだ。
政府は、中国経済が今年後半に持ち直し、国内景気も短期間で停滞から抜け出すとみる。
ただ景気の先行きは、米中次第の面が強い。
政府も今回の報告で「通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層注意する」と警戒感を強めた。 (高橋末菜)