2月19日
日経平均 2万8966.01円(-1202.26円)
TOPIX 1864.49(-61.74)
出来高 16億8876万株
長期金利(新発10年国債) 0.160%(+0.020)
1ドル=106.08円(0.08円安)
2月22日 3万0156円 12億5043万株 2兆4636億円
2月24日 2万9671円 15億7041万株 3兆4613億円
2月25日 3万0168円 14億6095万株 2兆9211億円
2月26日 2万8966円 16億8876万株 3兆6212億円
■株探ニュース 2021.2.27
--------------------------------------------------------------------------------
今週の【早わかり株式市況】4週ぶり急反落、米長期金利の急上昇で週末暴落と大波乱
■今週の相場ポイント
1.日経平均は4週ぶり急反落、ボラティリテイの高い日が続き週末は大波乱
2.米追加経済対策とワクチンの普及本格化による景気回復期待が買いの根拠に
3.景気回復期待を背景として米長期金利上昇を生み、波乱相場の引き金となる
4.パウエルFRB議長の発言受け、いったんは金融緩和長期化への思惑が好感
5.米長期金利が1.6%台に急上昇、週末は米株安受け日経平均1200円安
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比1051円(3.50%)安の2万8966円と4週ぶりに大幅下落となった。
今週は新型コロナワクチンの普及を背景とした景気回復期待が買いを誘導する一方、その景気回復を織り込む形で米長期金利が急上昇し、これが嫌気される形で日経平均は荒れた値動きとなった。
週末は1200円あまりの暴落に見舞われた。
22日(月)は大型の米追加経済対策の成立に対する期待や、新型コロナワクチン普及に伴う経済正常化への思惑から市場心理は強気に傾き、日経平均は堅調な値動きとなった。
半導体関連などが高く全体を牽引した。
23日(火)は天皇誕生日の祝日に伴い休場だったが、休場明けの24日(水)は急反落。
米株市場でのナスダック指数の下げが重荷となり、ハイテクセクター中心に売りがかさみ日経平均は484円安と派手な下げ。
終値で3万円台を割り込んだ。
しかし25日(木)は前日とは真逆の地合いとなり大幅高で切り返した。
引き続きワクチン普及への期待に加え、パウエルFRB議長の下院での発言を受けて金融緩和政策が長期化するとの思惑からリスクを取る動きが強まった。
日経平均は496円高と前日の下げを帳消しにして3万円台に再び乗せた。
連日ハイボラティリティな値動きとなったが、週末の26日(金)に本当の波乱が待っていた。
前日に米10年債利回りが急上昇し一時1.6%台に水準を切り上げ、これを背景に前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック指数ともに大幅安。
東京市場では朝方日経平均が大きく下げて始まった後も下値を探る展開となり、終盤に一段と下げ足を加速。
月末特有の機関投資家のリバランスに絡む売りも出て、結局安値引けで2016年6月以来の下げ幅(歴代10番目)を記録した。
■来週のポイント
週末の暴落で上昇相場に亀裂が入っただけに、来週は下値を模索する展開になりそうだ。
重要イベントとしては、国内では2日朝に発表される1月有効求人倍率と10~12月期法人企業統計調査が注目される。
海外では1日発表の米国2月ISM製造業景況指数や3日発表の米国2月ISM非製造業景況指数、5日に発表される米国の2月雇用統計と1月貿易収支に注視が必要だろう。
なお、5日から中国全人代が開幕する。
■日々の動き(2月22日~2月26日)
2月22日(月) 4日ぶり反発、ワクチン普及期待で買い優勢
日経平均 30156.03(+138.11) 売買高12億5043万株 売買代金2兆4636億円
2月24日(水) 大幅反落、ハイテク株が売られ3万円台割れ
日経平均 29671.70(-484.33) 売買高15億7041万株 売買代金3兆4613億円
2月25日(木) 急反発、米株高を受け景気敏感株を中心に買い優勢
日経平均 30168.27(+496.57) 売買高14億6095万株 売買代金2兆9211億円
2月26日(金) 急反落、金融相場の先行き不安感で2万9000円割れ
日経平均 28966.01(-1202.26) 売買高16億8876万株 売買代金3兆6212億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、23業種が下落
(2)テルモ、島津など精密機器が値下がり率トップ
(3)ソニーなど電機、ダイキンなど機械、トヨタなど自動車といった輸出株が売られた
(4)武田など医薬、NTTなど情報・通信、セブン&アイなど小売りといった内需株も安い
(5)金融株は日本取引所などその他金融、大和など証券、MS&ADなど保険は下落も
三菱UFJなど銀行は値を保つ
(6)JALなど空運、商船三井など海運が大きく買われた
(7)国際石開帝石など鉱業、ENEOSなど石油も高い
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(1) 半導体 AI&半導体関連「隠れ覇道株スペシャル」精選8銘柄
2(3) 仮想通貨
3(7) アンモニア 脱炭素で「アンモニア」関連に壮大なる株高ストーリー
4(4) 旅行
5(6) 2020年のIPO
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■モーニングスター 2021.2.27
--------------------------------------------------------------------------------
株式週間展望=変調は業績相場シフトを示唆/金利急上昇、景気回復裏付け、来週が絶好の買い場も
米国債の急落が株式市場を直撃した今週(2月22日~26日)末、日経平均株価は前日比で1202円安となり、2万9000円を3週間ぶりに割り込んだ。
低金利に支えられてきたグロース(成長)株からの資金流出が一段と加速するなど、マーケットに戸惑いが広がっている。
もっとも、企業の収益回復期待は揺るがず、いわゆる「バブルの崩壊」という考えとは距離を置く必要がある。
足元の変調は、金融相場から業績相場への移行で生じたひずみととらえたい。
米国債の利回りは10年債が約1年ぶりに1.60%を突破し、5年債も大きく上昇(債券価格は下落)した。
現地25日の7年債入札の不調が引き金だが、それに先立ち行われた議会証言において、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が金利上昇に対する警戒感を示さなかったことも影響している。
先行きへの不透明感でリスクオフムードが一気に高まり、恐怖指数(VIX指数)も跳ね上がった。
しかし、26日の東京時間では米10年債利回りは切り下げた。
生保や年金が割安感から買いに動いたとみられ、ここからは金利は一本調子には上がりにくいという声も聞かれる。
そもそも長期金利の1%台は高水準とは言えない。
「(金利上昇は)経済再開への市場の期待の表れ」と証言し、一見すると悠長にも映るパウエル議長のスタンスはあながち的外れではないのかもしれない。
本格的なコロナ禍が始まっておよそ1年が過ぎ、マーケットはその間激変した。
大量の緩和マネーが市場をゆがめた感は否めず、その一端である超低金利に風穴が空いたことは確かに局面転換をうかがわせる。
ただ、景気回復を意識した金利上昇であれば、むしろ正常化を歓迎するべきだ。
コロナ禍で形成した金融相場の調整は、コロナ後の業績相場への過渡期とみられる。
株式市場は3月に入る。
日経平均は昨年後半から、月末・月初の付近に比較的大きく下げ、その後エンジンを再点火してきた傾向がある。
今回もそのパターンをたどるのであれば、来週(3月1日-5日)は絶好の買い場となる。
米バイデン政権は1人当たりの給付金1400ドルを含む総額1.9兆ドル規模の追加経済対策を策定しており、いずれ法案の議会承認が期待される。
グロース株からバリュー(割安)株、景気敏感株への主役交代にもつながりそうだ。
来週は国内で10~12月期法人企業統計(1日)、1月有効求人倍率(2日)が発表される。
海外は中国で2月製造業PMI(購買担当者指数、2月28日~3月1日)、米国で2月ISM製造業景況指数(1日)、2月ISM非製造業景況指数と2月ADP雇用統計(3日)、2月雇用統計(5日)。
中国では5日から全国人民代表大会(=全人代、国会に相当)が始まる。
このほか、東京五輪をめぐる国と都、IOC(国際オリンピック委員会)などの協議が開かれるとみられ、開催に前向きな方向が強まれば日本株には追い風となる。
来週の日経平均の予想レンジは2万8000~3万円と広めに取る。 (市場動向取材班)
提供:モーニングスター社
株価が急落した26日、市場関係者は日本銀行が動くかどうかに注目していた。
2月は25日までに3営業日0.5%以上落ちたが、いずれも(ETF)購入を見送り、姿勢に変化も。
日銀は26日夕、この日に約500億円買い入れたと公表した。
ただ、2月の購入はこの日だけとなった。
今は、購入額について、原則的に「保有残高が年約6兆円のペースで増加するよう買い入れる」との姿勢。
こうした方針を見直し、購入方法を弾力化する方向で考えている。
東海東京チーフストラテジスト長田清英氏は「日銀は今、株価が下がっても逐一買い支えには入らないと市場にメッセージを送っているのではないか」とみる。 (2021年2月27日 朝日新聞)
日銀の今後の動きを睨みながらの展開となるか。