遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

データか? 直感か?

2013-07-16 22:33:36 | 
昨日、能登半島ドライブで買ってきたお土産のひとつが宗玄の本醸造酒でした。能登の酒屋の若主人達が、宗玄酒造で珠洲産の酒造米五百万石を使って醸したお酒です。能登の酒にはない都会的なのどごしすっきりの華やかな芳香を楽しめる本醸造酒です。夏場なので、吟醸や純米系を避けて本醸造を選んだのは正解でした。醸造用アルコール添加をなめてはいけませんよ。品質の安定性は本醸造酒が一番信頼できます。不安定なお酒もいいもんですがね・・・こっちがある程度コントロールできるなら。

日本酒業界で論争 「吟醸」「精米歩合」記載すべき?(dot.) - goo ニュース

日本酒には「純米」「純米吟醸」「大吟醸」といった種類、「特定名称」があるが、実はラベルに記載する義務はないという。特定名称をラベルに書かなければ、精米歩合の記載も必要ないのだが、この問題について、業界関係者の間では意見が分かれる。


というのが、この記事。データ派と直感派があるらしい。
僕は酒を買う時、データも気にしますが(データの読み方は学校で習ったんだもん)・・・どういう店かが気になります・・・保存状態とか。もちろん、全部冷蔵庫に入れろなんて言いませんよ。ちゃんと火入れした製品なら室温でOK。そういうもんです。
さて、日本酒の表示ですが、僕はできるだけ全部記載してほしいと思ってますが、知識のない人にも、日本人以外にも、ちゃんと分かるように表示されるのが基本だと思います。記載された結果、売れないと困るわけですから。(笑)
ラベルにパーセンテージが書いてあれば、それはアルコール度だと普通思います。日本語が読めない人はそう思います。それが世界の常識。でも、日本酒のアルコール度はとても小さく表示されてて、どちらかというと精白歩合や日本酒度が大きく書かれていたりします。説明無しには、分かりませんよね。造る側にはこだわりがあるんでしょうが、買う側に伝わらなければ無駄でむしろ有害です。日本の工業製品の最大の弱点です。作る側の論理や想いが優先されてしまう。買う側にそれを理解しろと強要する。それに答えられる買い手が「通」とかいわれてしまう。もちろん、日本の「通」は世界では通用しません。(笑)
精白歩合としてラベルに40と書いてあったとしても、それが読める民族は世界で少数です。数字だけみてアルコール度だと判断してしまう方が世界で常識的。もう日本人の胃袋と肝臓には期待できないのですから、誰が見ても品質が分かるようにするべきです。日本酒のアルコール度はだいたい13から15%ってとこです。それさえ日本人でもちゃんと分かってる人少ないでしょう。じゃあ、精白歩合40%だとして、削って捨てられる方が40%なのか、残って醸される方が40%か分かってますか? 日本の工業製品の弱点がこの造り手側の勝手な自己満足だということを知るべきです。

本日のお酒:LOWENBRAU + 鹿児島芋焼酎 南蔵
コメント
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