遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

敵は我にあり

2023-09-14 23:32:50 | BIONEWS

相変わらず暑いっすね。
東京都心は5日連続で真夏日
北陸は35℃近い暑さの所も(ウェザーニュース)

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今日14日(木)の天気予報秋雨前線が通過、日本海側は強雨に注意

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北陸このあと15日にかけて能登や上越・中越を中心に警報級の大雨に警戒

今日は午後に通り雨が降りました。涼しくはなりませんでしたねー。

大学も結構いますよ。
【石川】感染拡大 17校学級閉鎖 県内小中高 コロナ+インフル異例流行 (北陸中日新聞)
でも、もう遠隔講義の毎日は嫌だけど・・・・次のパンデミックまでにマイクロソフト社はTeamsを使いやすくして欲しい。まあ、使いやすくなったころには、引退してるかもだが。

感染症との戦いは、エンドレスだ。
鳥インフルエンザや豚熱など対策強化へ 農水省と自治体が会議 (NHK NEWS WEB)
感染が見つかると、まだ生きてるものまで「殺処分」になってしまう。豚熱に対してはワクチン があるので、ある程度解決方法はあるんだけど、鳥インフルは難題ですね。しかし、人間に入ってきてヒト・ヒト感染するようにさせないようにがっつり対処が必要です。

実は、本当の敵は「自分自身」だったりします。感染して発熱するのは、自分の防御システムが「たとえ自分が死んでも感染源は排除するっ!」てな感じで応じるからでして・・・ウイルスが熱出してるんじゃないですよ。自分が対ウイルスのために出してるんすよ。
免疫の記憶を消す「逆ワクチン」を開発!自己免疫疾患の治療に期待!(ナゾロジー)

〈以下引用〉
米国のシカゴ大学(UChicago)で行われた研究により、免疫の特定の記憶を消去して、免疫からの攻撃を行わせなくする「逆ワクチン」が開発されました。
普通のワクチンは免疫システムに病原体の記憶を与えることで、本当の感染が起きた時に迅速な対応を引き出すために使用されますが、逆ワクチンは既にある免疫記憶を消すことを目的としています。
リュウマチや多発性硬化症などの自己免疫疾患は、免疫が自分の細胞を「敵」と誤認してしまうことが原因なため、逆ワクチンを使って誤った「敵認定」の記憶を消すことができれば、治療することも可能になります。

「免疫記憶を消去」という表現は適切ではないような気がします。実際は「免疫寛容」のシステムを使うんだそうです。

外からの物質に常に接触する腸管において、入ってきた異物が「吸収すべき栄養になる食べ物」なのか、「吸収せず排除すべき異物」なのかの峻別は重要です。免疫細胞は常に腸管でこの峻別作業を行っています。そして、分解吸収すべき分子に対して、免疫系は寛容に振る舞い攻撃しません。この仕組みが「免疫寛容」。

んで、この逆ワクチンは、免疫系が自分自身に襲いかかってしまう自己免疫疾患の解決に期待されています。免疫系が自国を守る軍隊だとすれば、自己免疫疾患はクーデターしまくりの軍を持っている国みたいなもんです。逆ワクチンは「戦わなくていいんだよ〜」って、なだめてくれるお薬になるんだろうな。

本日の酒:KIRIN 一番搾り + 立山 特別本醸造

コメント
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