法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

『理詰めの営業』- ニューノーマル下で求められる営業のスキル

2021-01-11 15:10:45 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
年始の仕事は、4日からクライアントの職場で始まりました。しかし、早々に、緊急事態宣言が出て、在宅勤務となりました。

営業は在宅勤務にはならず、人事や総務など管理部門が在宅となり会社としては50%在宅率と帳尻を合わせている会社もあるかと思います。

ニューノーマルと呼ばれているこのような状況下、必要とされる営業のスキルの変化をまとめてみました。

そもそもニューノーマルとは、ある出来事が社会に変化を起こし、新しい常識や常態が生まれること(New Normal)です。既存のビジネスモデルや経済理論が通用しなくなったり、新しいビジネスが急速に広がったりします。

過去2度起きたニューノーマルは、

・2000年代初頭のインターネットの本格的な普及、ネット社会の到来
・2008年のリーマンショック後の深刻な経済危機、企業責任の追及、資本主義社会から持続可能な社会への変革

と、確かに社会に大きな変革が起きています。

そして、2020年の新型コロナ感染症。人と人との接触機会の低減、ソーシャルディスタンスの維持、不要不急の外出の自粛など生活様式の大きな変容を生じています。



今回のニューノーマルは、人の働き方に大きな変化を及ぼしています。

私のクライアントを例に取りますと、

マスク着用や手洗い・アルコール消毒などの他に新たなルールが適用されています。例えば、
・事業所内部署間や階をまたいだ移動の禁止
・密な状態での会議の禁止、社員ルームの廃止
・外部の人との接触禁止
・時差出勤の推進
・そしてテレワーク(在宅勤務あるいはワーク・フロム・ホーム)の強制的な実施

この一年で一般化したテレワークは、大人数が集うオフィスに出社せず、自宅やサテライトオフィスで、インターネットを活用し、業務を遂行する働き方です。メリットとしては、

・従業員の交通費やオフィスの賃料を削減
・自宅で育児や介護に携わる人材の雇用や地域に依存しない雇用が可能

などがありますが、一方で、

・労務管理が複雑化
・チームワークやモチベーションの低下
・部下の育成が困難
・情報セキュリティリスクの増加

などの課題もあります。

上記のような新たなルールやテレワークが普及すると、会議や研修はオンラインで行うことになります。

オンライン会議や研修は、場所を選ばずに実施・参加可能というメリットがありますが、一方で、相手の表情や仕草などから読み取れる情報が対面時よりも少ないというデメリットがあり、より密なコミュニケーションが必要となります。



さて、営業についてみてみましょう。

新型コロナウイルス感染拡大により、次のような問題・課題が発生し、新たな対策が取られつつあります。

・顧客訪問ができない
緊急事態宣言が出て、休業する顧客も続出しています。また、顧客の在宅勤務の増加や感染を防ぐための面談禁止もあり、訪問しても顧客に会えない、あるいは、面談のアポそのものが取れない状況になっています。
このため、Web会議を活用したオンライン商談の実施、メールによるコミュニケーションが増加しています。

・社内会議ができない
在宅勤務が推進され、また、密な状態を防ぐため、関係者を一カ所に集めての会議ができないため、社内といえどもWeb会議を実施し、メールによるコミュニケーションが増加しています。

・イベントの中止
コロナの影響で、業界を代表するような展示会やイベント、自社で開催するイベントがのきなみ中止になっています。このためウエブセミナーの実施やSNSの活用に移行しています。



以上のように営業の手法が変化したため、今まで以上に営業のICTリテラシーが求められています。

コンピュータなどの情報機器は、IT関連企業だけでなく、あらゆる業種の企業に導入され、コンピュータを使って仕事をすることが当たり前になっています。また、日々の生活でもパソコンや携帯電話・スマートフォンなどを活用して、メールやショッピング、株の取引、レストランやホテルなどの予約などすることが、生活の一部になっています。

ITとはInformation Technologyの略で「情報技術」のことです。コンピュータやデータ通信に関する技術の総称です。コンピュータやインターネットを中心とするネットワークを活用し、会社の業務や生活に役立てるための技術を指しますが、現在は、「ICT」という用語が使われることも多くなりました。

ICTはInformation and Communication Technologyの略で、情報通信技術のことです。通信技術を活用したコミュニケーションを指しており、ICTリテラシーは、情報化社会に対応する能力という意味です。

営業に求められるICTリテラシーの第一は、メール作成スキルです。

メールはビジネスツールとしてとっくに普及していると思っていましたが、新型コロナ対応での役所とのやり取りの基本はなんとFAXとのこと。いまだに、電話やFAXをコミュニケーションの主要手段にしている人が数多くいることが分かりました。

在宅勤務が増えると、郵送やFAXよりもメールの添付物として見積書等の書類を送った方が便利です。また、まだ慣れていないせいか、一流会社の部長クラスからさえも非常識な文面の「イラっとする」メールが時々来ます。相手を傷つけない、怒らせないメールの書き方を学ぶ必要があります。

必要なICTリテラシーの二番目は、Web会議システムの活用スキルです。

Web会議では説明資料をPCの画面上で共有し、商談を進めます。誰かにPCの操作を誰かに依頼して、自分はしゃべるだけということも可能ですが、自分でテキパキとPCの操作を行ったほうが、顧客の印象は良いでしょうし、会議もスムーズに進みます。

最後が、スライド資料作成スキルです。

プロジェクターで資料を見せていた時代からPCで資料を共有する時代に変わったため、資料に記入される情報量は増えてきました。これも誰かに手書き原稿を渡し、資料を作成してもらうことは可能です。しかし、自分で作成し、プレゼンのリハーサルをしながら変更も自分でする、というやり方の方が、タイムリーにことが進みます。

Web会議では、対面の会議と異なり、相手のチョットした表情の変化や仕草など見つけ、臨機応変に対応するといったことが難しくなります。そのためにも一つ一つの会議の事前準備を十全よりもしっかり行う必要があります。その準備に役立つのが、「会議設計」です。

「会議設計」で戦略を考え、資料を準備し、役者を揃え、リハーサルをしてWeb会議に臨む。これが営業を成功に導く基本です。


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『理詰めの営業』- サービス業の営業力強化 -「会議設計」は、一休み。

2020-12-20 22:03:12 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
今年もあと10日あまり、ブログの更新は正月休み明けまでお休みします。

“『理詰めの営業』- サービス業の営業力強化 -「会議設計」”も区切りがいいところなので、とは言い難いのですが、
年末年始の時間を使って、営業の研究や「ライフデザイン」の見直し、2021年の年間計画の作成を行う予定です。

幸い仕事の方は、コロナ禍で苦しい思いをしている人が多い中、忙しい毎日が続いており、有難い一言です。

先日、米国に住んでいる友人Y氏からクリスマスのメッセージが届きました。

確か1987年だったと思います。職場の同僚であったY氏は、会社を辞めて奥さん、子供二人とアメリカに移住しました。

その後、MBAを取得し、シリコンバレーの半導体企業で大活躍していました。

「リスクを取り、努力を重ね、成功する」、Y氏を見ていると、会社に流されずに、自分で道を切り開いていくことの重要性を再認識させられます。

私も「歳だから」といった言い訳をせずに、次の目標に向かっていきたいと思います。

在宅勤務が増え、通勤時間が減った今、その時間を有効に使い、今まで以上に営業の研究に励みたいと思います。

<この方とも来年、お別れ。でも、この4年間の遺産の影響は大きい>


では、また来年!
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『理詰めの営業』- サービス業の営業力強化 - その体系図とサービス業への適用

2020-10-03 18:28:58 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
営業活動は「顧客の購買意思決定を支援・誘導して顧客の購買による問題解決を支援すること」です。

各購買段階での顧客支援と誘導を戦略的に行い、営業ステップを進めるツールが『理詰めの営業』です。

『理詰めの営業』は、営業ステップ(営業プロセス)マネジメント・ツールです。「営業ステップを定義」し、「顧客基礎情報分析」、「問題・課題・ニーズ分析」、「関係顧客分析」、「競合分析」、「自社分析」の5つの分析ツールと「会議設計」ツールを使い、営業ステップを進め、顧客を自社に誘導する戦略・戦術を考えます。

特に、節目、節目で重要となるのが、顧客との会議です。会議こそ上記の戦略・戦術を実現する場です。この会議を有効に活用するためのツールが「会議設計」です。



では、次回からこれらの分析ツールを使ったサービス業である「ビル管理業」への適応事例を紹介します。

そこで、今回、簡単に「ビル管理業」に触れておきます。

ビル管理業はだれにでも身近な存在で分かりやすい業界です。「そうはいってもうちはビル管理業ではないし、顧客も違うし・・・」と思われるかもしれませんが、ビル管理業は多くの方にとって本当に身近な存在です。身近すぎて気づかないだけです。

例えば、私が支援しているある外資系証券会社の場合、その会社は大手町のとあるビルの11階にあります。

その会社の社員が朝、出社すると・・・
会社のあるビルの周りはきれいに掃除がされていてごみ一つありません(清掃管理業務)。入り口のガラスのドアはピカピカ(清掃管理業務)。ドアが故障したのは見たことがない(設備管理業務)。受付けが笑顔で迎えてくれます(管理サービス業務)。ビルのセキュリティカード―でゲートを入り(警備・防災業務)、エレベータ乗り場へ。エレベータは定期的に点検されています(設備管理業務)。11階のフロアで降りて、会社のセキュリティカードで入室(警備・防災業務)。昨日あったゴミ箱のごみは空(清掃管理業務)。机のうえにホコリはなし(清掃管理業務)。空調もいい具合に効いています(設備管理業務)

といった具合に、ビル管理の様々な業務は身近な存在です。

「なんだそういうことか」と思われたのではないでしょうか。

この業界については必要に応じて事例の中で更に説明していきますが、大きなビルを一棟まるごと管理する契約は、数十億円の契約金額になります。清掃業務だけでも億単位です。立派なコンプレックスセールスの対象となる業界なのです。

この業界についてもっと知りたい方は、以下のホームページをご覧ください。

公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会

公益社団法人 東京ビルメンテナンス協会

一連の『理詰めの営業』の分析ツールを使った適用事例の学習が終わる頃には、ビル管理業の営業になりたい、なれる、なってしまった、なんていうレベルになっていることでしょう。

では、また次回。

#豊洲のビル街


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『理詰めの営業』- サービス業の営業力強化 - そのコンセプト

2020-09-26 23:35:48 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
このブログで過去に紹介してきた『理詰めの営業』の適用事例はすべて生産財でした。それは私自身が生産財メーカーの出身で、他の業種での経験がなかったためです。今回はその後実績を積んできたサービス業での適用事例を紹介します。

ここで改めて『理詰めの営業』とはどのようなコンセプトで開発したものかを説明します。

『理詰めの営業』は、コンプレックスセールスを成功に導く手法です。また、少額でシンプルな営業ではなく、高額で複雑な案件に対応できる営業プロフェッショナルを育成します。そして、営業としてのシンになる考え方・アプローチの方法を確立します。

コンプレックスセールスとは、

・高額の商談や技術的に複雑な商談で、
・顧客の課題把握、解決策の紹介から受注に至るまで長期間複数の商談を行う必要があり、
・複数の担当者、複数の関連部門による意思決定が必要とされ、
・意思決定は商談の場以外のところで行われる営業です。

・また、受注から納品・引き渡しまでに時間がかかり、
・その後もフォローが必要な案件でもあります。

例えば、プラント建設やITシステムの導入、生産設備の購入、オートメーションの導入、ビル管理業者の選定、不動産の購入、大規模な移転などは好事例でしょう。『理詰めの営業』生産財の営業からサービス業の営業まで幅広く適用が可能です。

『理詰めの営業』が目指したのは、営業プロセスの標準化やマニュアル化ではなく、顧客の動きや環境変化に対して動的に、柔軟に対応するためのツールの作成と営業を論理的に行う方法の開発でした。

論理的に営業のステップを受注に向かって一歩一歩進める営業の方法論を『理詰めの営業』としてまとめました。もちろん、具体的な営業ステップの詳細は、会社によって異なります。

この営業の方法論は、もともとは価格競争の土俵に上がるのを避け、付加価値を売るという意味で『バリューセリング』という名前を使っていましたが、顧問先の社長から「将棋や囲碁のように論理的に、一手先、二手先を考えて営業をする手法だね」と言われ『理詰めの営業』という名前に変えました。

どのような営業でも努力は必要です。大事なことは、どの点に絞って努力するかです。その指針を与えてくれるのが『理詰めの営業』です。

営業が案件の中身を積極的に開示し、適切なアドバイスや社内の協力を得て、営業ステップを進めることにより、受注の確立が高まり、インセンティブやスポットボーナスをもらえる可能性も増加します。

平成24年度中小企業経営診断シンポジウムにおいて、この『理詰めの営業』の活用事例「匠な工場から巧みな営業へ~営業力強化による工場の町の経営革新~」が、日刊工業新聞社賞を受賞しております。



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「理詰めの営業」で営業個人としても営業スキルの核となるもの、考え方を確立しよう。

2020-04-05 12:57:00 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
営業力強化は大きな経営課題です。

「営業力の強化・市場シェアの拡大」は、毎年、中小企業白書にて重要な経営課題として挙げられております。
しかし、科学的で有効な営業力強化手法がなかったため、属人的な営業に頼り、売上という数字をひたすら追いかける経営を行ってきました。

『理詰めの営業』とは
商談に関わる関係者も多く、意思決定プロセスも複雑な、いわゆるコンプレックスセールスを成功に導く手法です。
製造現場でのコスト低減努力よりも、値下げしない営業の頑張りが、会社の利益率を大幅に改善します。

「理詰めの営業」 - 分析・戦略立案・実行
業界、業種により特有のセールスを成功裏に終わらせるまでの営業ステップがあります。
これを定義し、そのステップを一つ一つ着実に進めるために、情報を収集・分析し、戦略を立案、会議の設計を行います。
そのためのツールを「理詰めの営業」が提供します。囲碁や将棋のようにロジカルに勝つまでの道筋を考えます。 

「理詰めの営業」の効果
・顧客情報を共有し、属人的な営業からグループ営業へ転換が可能となります。
・ロジカルに物事を考える思考方法を営業が体得できます。
・競争の土俵を価格から付加価値にシフトさせ、不要なディスカウントを無くし、利益率が改善します。
・案件の取りこぼしがなくなり、売り上げの向上が実現できます。
・案件ごとの状況が明らかとなり、商談成功までの行動管理に有効です。
・日本的な精神論ではないロジカルなアプローチであり、海外の代理店や営業にも抵抗なく展開できます。

当然であるが、今ある案件全体をマネージメントする仕組みも必要です。
その目的は、①案件ごとの進捗の把握、②売上の予測、③人材の適正配置、などです。
営業案件および営業行動の可視化については、営業からの反発もありえます。
経営者がトップダウンで決断し、根気強く継続して実施することが大切です。
また、営業の評価方法も「理詰めの営業」に見合ったものにする必要があります。

営業個人としても、「理詰めの営業」を取りれることにより、自分の営業スキルの「核」となるもの、思考方法を持つことができるようになります。

変革に抵抗はつきものです。それを乗り切って営業力の強化を図り、卓越した製品やサービスの販売を成功させていただきたいと思います。

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