看護学校で教員をしていると、座学での講義2、学内での技術演習が1,臨地実習が2という配分の業務を行います。
その他にも学年担任という仕事もあり5を占めます。
担任業務には各学年の行事ごとや、学生の成績管理、メンタル管理などが含まれ、担任業務がなければ、看護学校の先生の仕事は意外と少ないと思います。
「3学年経験しないと看護学校の教員はできない」という理由がここにありますが、3学年できる教員は数少なく、特に1学年の担任は「躾」、基礎実習、基礎看護教育があるためかなりのストレスを抱えます、
特に現在は、簡単に退学させてはいけない(定員の5%以上退学させるな)という指示があり、例えば100人のクラスなら、1年につき退学は5人までというルールがあります。
ですから、「退学」という形でなく「留年」という形で「学生数全体が減らないような対策」をとります。
看護学校の教員をしていて感じることは、「人間にはそこまで大きな能力差はない」ということです。
一般的に、看護大学の方が看護専門学校よりも偏差値が高い、つまり学力が高いと言われています。
しかし、学習内容は、看護専門学校の方がレベルが高いと思います。
問題は「やる気」があるかどうかで、どれだけ学力が高くてもやる気がない学生は成果がでないと思います。
特に、看護の場合、右脳が発達していないとできない、「現場力」が問われるため、知識、理論の左脳と右脳が結びつかないと実習は難しいのです。
さらに、人を相手にするため、倫理観やマナーもないと適正がないと評価されてしまいます。
実習で欠点を取る学生には、欠点理由によりますが、心の中で「向いてないから早く辞めた方がいいのに」と感じてます。
今は「パワハラ」「アカハラ」になるため「向いてない」とは言えません。
しかし、「求められる能力と努力が足りないため、同期生と同じ時期に卒業はできない」とは伝えます。
そして「本気で看護師の仕事がしたい」のなら、
①准看護師養成学校から始めてステップアップしていくか、
②大学4年間かけてじっくり学習した方が良い
と伝えます。
「看護専門学校のように、安い学費で最短3年で免許取得ができる」という美味しい話には「かなりの厳しさがついて回る」という裏事情があると伝えます。
女性でも看護師に向いていない人もいます。
それは性格的な問題もあると思いますし、特性もあると思います。
医者の世界でも女医が増えてきました。
女医になるような人は、看護師の仕事は向いていないと思います。
どこまでも論理的で問題解決思考の人が向いているのが医者という仕事です。
しかし看護師は、患者や当事者と一緒に問題解決をみつける仕事でもあります。
ですから、看護師側が一方的に「これが答えだ」と押し付けても、患者が拒否すればそれは「不正解」となるのです。
毎回、毎回、答えが変わるのが「看護の世界」なのです。
その変化や変則性が嫌だ、分からない、受け入れられない人には向いていないのです。
逆にそうした小さな変化を楽しめる人、面白い、遣り甲斐を感じられる人は看護師に向いているのです。
レールを敷くのが医師、運用するのが看護師という役割があるのかもしれません。
敷かれたレールを理解するために、医学的知識、処置の技術は必要になってきます。
それと同時に相手の心情をくみ取り、一緒に答えを出していくという工程が求められるため、理論や知識だけでは難しいのです。
ですから、相手の感情、快不快に対して敏感な女性の方が圧倒的に向いているのです。
右脳人間、左脳人間などありますが、両方できなければなりません。
どうやって右脳左脳を発達させていくのか?
是非その方法はRAPT理論+αで学んでみてください。
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