室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

500年前の古典

2006-03-23 23:49:24 | Weblog
 シェイクスピアの芝居「まちがいつづき」を見た。
生き別れのまま育った2組の双子の主従が、家族や周囲の関係者にそれぞれ間違えられて騒動となり、敵国人の身でありながら入国した事で夕方5時までに身代金が払えなければ処刑される事になった”父親”と修道院の院長になっていた”母親”と巡り会えて”めでたし”となる、ドタバタ喜劇。面白かった。 
 小劇場での上演で、舞台は左右の壁にそれぞれ扉が作られ、右の扉の向こうが、同時に左の扉のこちらになる場面もあったり、奧の2枚の透けるカーテンの動きで場面転換をしたり、随所に工夫がちりばめられていた。そういう工夫じたいが、とても演劇らしく、”古典の根幹”を損ねることなく、面白く見せた。改めてシェイクスピアに興味を持って、少しだけ調べてしまった。16世紀から17世紀にかけて52年生きたのか・・。昔、同じ劇団でモリエールの「スカパンの悪巧み」を見た事があるが、モリエールの方がシェイクスピアの没後6年後の生まれで、やはり51年と、半世紀ちょいの人生で多くの作品を残している。500年も昔に作られた演劇の古典が今も生きている!音楽の比ではない! ごいす~! いや、すごい!!