JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「帽子箱を持った少女」

2009-06-14 | 映画(DVD)
「白夜映画祭Ⅲ」恋と革命 コメディ&メロドラマ

「帽子箱を持った少女」1927年 旧ソ連 監督:ボリス・バルネット
原題:Девушка с коробкой

帽子作りのナターシャは、代金のかわりに宝くじを渡される。ところが、なんとそれが当たりくじだった。住宅を確保するため偽装結婚させられた青年との恋の行方もからんで、ナターシャをめぐる大騒動が起こる。ネップ(新経済政策)で金もうけに血眼になっている人びとのこっけいな姿を描く初期バルネットの傑作喜劇。

やってきました今年も白夜映画祭。23日から始まるアテネフランセの特集とともに1本でも多く見たいけど、スケジュール的になかなかそうはさせてもらえそうにもありません。

フィルムセンターでのポスター展から観たいリストに上がっていたバルネットの無声ラブコメ。

無声映画だけに役者の身体を使った笑いが散りばめられておりますが、キュートでおしゃれなラブコメとのバランスが何やらアンバランス・・・絶妙とも取ることができてこの映画の味になってる。
ロシアでもこんな軽やかな映画や演技があるのでロシア映画、奥が深いですよ。

国から映画の製作資金を得ようと、宝くじ宣伝物語の企画書を出して撮られたということなのでこれも宣伝映画なんだけど、宝くじの宣伝としては皮肉たっぷり。
帽子代の変わりに宝くじをナターシャに渡した親父はそのくじが当選と知るやナターシャに膝まづく。偽装結婚の相手はお金目当てと思われる事を嫌い去ろうとする。
これは製作資金を引っ張り出すことが目的でバルネットしてやったり。

無声映画メイク(?)のアンナ・ステンが可愛いとはいわないけどいい味出して魅力的。



狭くて何も無い(だから広い)部屋の中、帽子箱を境にして寝るナターシャと青年のネズミのやりとりが可愛い。

青年の動きは西側の無声映画と何等変わらない基本的コメディ動作。

ジャズをアレンジした可愛らしい曲が無声の画面に合って醸し出す雰囲気も良いです。

観たいと思ったきっかけのポスター。
ポスターから想像していた映画とはちょっと違ってました。
ポスターよりアンナ・ステンはキュートだし、ポスター以上に映画の方が良かった。結論、たいしたポスターでは無かったことが判明。
構造主義時代のポスターとしては良いんですけど。

とかなんとか言ってるけど、上映前の腹ごしらえの吉牛がたたって、ところどころまどろんでしまい、一部ストーリーが追えていません。

下高井戸シネマ レイトショー

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