「昼下がりの情事 古都曼陀羅」1973年 日活 監督:小沼勝
ラピュタ阿佐ヶ谷 「愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選」より
上映後、小沼監督のトークショー。
「古都京都のしっとりとした情趣を生かしながら、日本画家の養女となったヒロインが見合いを契機に自立するさまを描く。中島丈博の脚本は谷崎潤一郎の『卍』『鍵』を想起させ、雨に濡れそぼる古都の街並み、赤い和傘、闇にうごめく無数のピンポン玉、父娘相姦など小沼勝の耽美的で倒錯的なイメージが鮮烈だ。」
これです、これです。この映画、このスチールです。竹林で竹にしがみつく山科ゆり・・・
1973年という事だからまだ、ポルノ映画へのギラギラした好奇心は無かったのでその後何かの週刊誌で特集がありこのスーチールを見たのでしょう。それから、ポルノ見たい、見たいと18になるまで待ち続けた(実際は待ちきれず。と言うか18になる前に行かなきゃと寸前に初体験)
京都を舞台に耽美的イメージ・・・そうですね、これは実相寺昭雄の名作「京都買います」のポルノ版と言えましょうか。実際、ギター・バロックのBGMとか符合するイメージが多い。後のトーク・ショーで中島丈博の脚本では石仏の目から血の(?)涙が流れる描写があったと小沼監督がおっしゃっていたので、少なくとも中島氏は「京都買います」に触発された事をほぼ確信。
実相寺監督が「古都曼陀羅」を観て、「本当はこういうのが撮りたかったんだ」と制作意欲を掻き立てられ後に「アリエッタ」を撮ったなんて事を想像してみるのも楽しい。
小沼監督が再三、テレビに対する対抗意識、コンプレックスについて話されていただけに興味深いです。
山科ゆりの代表作とも言える作品でとても綺麗。カメラと照明の力量大との事(小沼監督談、もちろん素材も良いのですが)アップになるとプツプツとニキビが浮いているのが淫靡でよろしい。
山科ゆりにも増して宮下順子の年増が良いのだけど、この方についてはまた別の機会に。
普通の平凡な青年役の風間杜夫が良いと小沼監督、褒めていらっしゃいました。当時は女優しか見ていなかったので今回あらためて観て再認識したとの事。
風間杜夫、時に見せる童顔ぶりが良いです。
新幹線のトイレでうんこする山科ゆり。洗面所で東京での新しい生活に向う清清しい表情が印象的。結末にうんこ場面を持ってくる事によってこの作品が名作として残る事を決定付けたと言えるくらい。
予算の少ないポルノ映画というイメージがあるけど、これはオール京都ロケ。ロマンポルノが成功を収め好調な興行をもたらしたため。
当時のさえない、もてそうにない男性ファンのおかげだとの事。(小沼監督談)
そうです、この特集にも多くの若い女性が来場されていますが、低迷する日本映画を支え多くの才能を育てたのは我等もてない男たち(先輩方ですね)なのだ!どうだ、まいったか!・・・って意味解んねぇ。
トークショーの内容はリネンさんのブログが詳しいです。
ラピュタ阿佐ヶ谷 「愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選」より
上映後、小沼監督のトークショー。
「古都京都のしっとりとした情趣を生かしながら、日本画家の養女となったヒロインが見合いを契機に自立するさまを描く。中島丈博の脚本は谷崎潤一郎の『卍』『鍵』を想起させ、雨に濡れそぼる古都の街並み、赤い和傘、闇にうごめく無数のピンポン玉、父娘相姦など小沼勝の耽美的で倒錯的なイメージが鮮烈だ。」
これです、これです。この映画、このスチールです。竹林で竹にしがみつく山科ゆり・・・
1973年という事だからまだ、ポルノ映画へのギラギラした好奇心は無かったのでその後何かの週刊誌で特集がありこのスーチールを見たのでしょう。それから、ポルノ見たい、見たいと18になるまで待ち続けた(実際は待ちきれず。と言うか18になる前に行かなきゃと寸前に初体験)
京都を舞台に耽美的イメージ・・・そうですね、これは実相寺昭雄の名作「京都買います」のポルノ版と言えましょうか。実際、ギター・バロックのBGMとか符合するイメージが多い。後のトーク・ショーで中島丈博の脚本では石仏の目から血の(?)涙が流れる描写があったと小沼監督がおっしゃっていたので、少なくとも中島氏は「京都買います」に触発された事をほぼ確信。
実相寺監督が「古都曼陀羅」を観て、「本当はこういうのが撮りたかったんだ」と制作意欲を掻き立てられ後に「アリエッタ」を撮ったなんて事を想像してみるのも楽しい。
小沼監督が再三、テレビに対する対抗意識、コンプレックスについて話されていただけに興味深いです。
山科ゆりの代表作とも言える作品でとても綺麗。カメラと照明の力量大との事(小沼監督談、もちろん素材も良いのですが)アップになるとプツプツとニキビが浮いているのが淫靡でよろしい。
山科ゆりにも増して宮下順子の年増が良いのだけど、この方についてはまた別の機会に。
普通の平凡な青年役の風間杜夫が良いと小沼監督、褒めていらっしゃいました。当時は女優しか見ていなかったので今回あらためて観て再認識したとの事。
風間杜夫、時に見せる童顔ぶりが良いです。
新幹線のトイレでうんこする山科ゆり。洗面所で東京での新しい生活に向う清清しい表情が印象的。結末にうんこ場面を持ってくる事によってこの作品が名作として残る事を決定付けたと言えるくらい。
予算の少ないポルノ映画というイメージがあるけど、これはオール京都ロケ。ロマンポルノが成功を収め好調な興行をもたらしたため。
当時のさえない、もてそうにない男性ファンのおかげだとの事。(小沼監督談)
そうです、この特集にも多くの若い女性が来場されていますが、低迷する日本映画を支え多くの才能を育てたのは我等もてない男たち(先輩方ですね)なのだ!どうだ、まいったか!・・・って意味解んねぇ。
トークショーの内容はリネンさんのブログが詳しいです。
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